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アンチも多いマクドナルド。それでも“絶対的な王者”として君臨し続ける納得の理由

マックの凄みは、「一定の顧客層」を離さないこと

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ほどよくプレミアムな「サムライマックシリーズ」は、高級ハンバーガーの中では圧倒的な安さを誇る

マックの強みは、もちろん低価格バーガーだけではありません。プレミアム、定番、低価格商品のラインナップが安定しています。たとえば、大人が満足する食べ応えを追求した「サムライマックシリーズ」は、500円台半ばの価格設計。単品でも1000円を超えてしまう高級ハンバーガー店と比べると圧倒的な安さを実感しながら、ほんのりプレミアムな食体験が味わえます。そもそもハンバーガーはファストフードですから、プレミアムバーガーに憧れる人々のニーズをほどよく満たすことに成功しているのです。
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人気キャラクターのおもちゃが知育玩具として登場。内容は3週間で入れ替わるので、子どもは飽きない仕組みになっている

そしてもう一つは、子育て世帯からの安定的なニーズ獲得です。日本におけるハッピーセットのおまけは世界一と言っても過言ではなく、工夫がつまった絵本や図鑑、人気キャラクターの知育玩具をぞくぞく登場させることで、ファミリー世帯からの安定的な購買を獲得しています。 マクドナルドの徹底的な価格と商品設計のバランスこそが、時に批判を浴びながらも最高益をたたき出す源流になっていることは間違いありません。 <TEXT/スギアカツキ>
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。世界中の健やかな食文化を追求。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。Twitterは@sugiakatsuki12
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