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「お前みたいなヤツを給料泥棒って言うんだよ!」新入社員に怒鳴るパワハラ部長を黙らせた“女性社員の一言”

パワハラ部長を一瞬で黙らせた一言

「扉を静かに開けて中を覗くと、吉田くんが営業部長に怒られていました。ホワイトボードを指さしていたので、どうやら営業成績に関して説教されているのだと感じました。ですが、その怒号はだんだんヒートアップし、ついには『おまえ、〇玉ついてんのかよ。なんだよ、そのなよなよした態度は。男だったらもっと本気出してこいよ!なんとか言えよ。1台も売れてないんだぞ』などと言われる始末でした」 パワハラ 挙句にパワハラの常套句、「お前みたいなヤツを給料泥棒って言うんだよ」と部長が言ったその瞬間、佐伯さんがオフィスに入っていきました。そして、なんと「おっさんいい加減にしろよ、ボケ!」と、言い放ったのでした。 「部長、明らかにビビっていましたね。佐伯さんはいったん席に戻ると、会社を出て行ってしまいました…」

2人の長く深いつきあい

 その日の帰り道、藤井くんは落ち込んでいた吉田くんを誘い、居酒屋へ行きました。 「少しお酒が入ると、吉田くんは佐伯さんとの思い出を話してくれました。幼稚園のころよく公園で遊んだ思い出や、小学校のころ吉田くんがいじめに遭った時に相手をコテンパンにやっつけたとか…。佐伯さんにとても感謝しているようでした。ただ、同時に何もしてあげられない自分がはがゆいとも言っていました」  実は、中学の時に佐伯さんの両親が離婚し、その影響からか地元の不良グループと付き合うようになり、不良とつるんでいるときに、何度か補導された経験もあるようです。部長を黙らせたドスの効いた一言は、昔の名残りだったのかも…。 「吉田くんは、不良グループと付き合う佐伯さんを救いたい一心で、授業を抜け出そうとする彼女を止めたり、『奴らと付き合うなよ、お願いだから』と説得したこともあったそうです」  吉田くんの説得もあってか、佐伯さんは、そのうちまじめに学校へ通うようになり、なんと吉田くんと同じ大学に入学したといいます。 「今度は吉田くんが佐伯さんの後を追う番だと思います。たぶん、佐伯さんも吉田くんも会社を辞めるでしょう。あれはまさしく『男女の友情』でしょうね。うらやましいです」 <TEXT/ベルクちゃん>
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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