スラックスに比べ、チノパンはタイツの影響をさほど受けません。チノパン特有のゴワついた生地のおかげで、シルエットが崩れづらい利点が。またセンタープレスもないため、ストレッチが利いたチノパンをお持ちの方は、普段からピタッとジャストフィットで履かれる方も多いでしょう。ストレッチも相まって、タイツのシルエットが窮屈に見えづらいのです。 オフィスカジュアルが許されるならば、タイツ着用の日は、チノパンを軸にしたコーディネートも一案になります。ただし色づかいには注意も必要です。チノパンといえばベージュ色を連想しがちですが、黒・紺・グレーなどのジャケット着用のコーディネートでは紺やグレーが引き締まります。ベージュ色のチノパンでジャケットを合わせるならば、ブラウン系が合いますが、これは老け込んで見えるリスクがあるということもお忘れなく。 最後に、防寒タイツをスラックスで合わせるときは「膝の曲げ伸ばし」にご注意ください。試着の段階で、椅子に座ってからパンツ生地の戻り具合を確認することをおすすめします。 ＜TEXT／ 森井良行＞“あなたのお抱えスタイリスト”として、その違和感を言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』（日本実業出版社）など5冊。MENSA会員。公式サイト「エレカジ」では、80件を超えるコーディネート事例を公開。