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“観測史上最大クラス”の積雪時に走ったタクシー運転手が感じた恐怖「カーブでドリフトのような状態に」

視界はほとんどなく、あわやスピンという場面も…

 悪天候の中、無事にお客を目的に届けてひと安心、と言いたいところだが、これから100㎞以上かけて札幌まで戻らなければならない。そんな沢口さんにとって本当の試練はここからだった。  相変わらず大雪が続いており、場所によっては視界が20m先までしか見えないところも。途中、緩やかなカーブではスピンしかけた場面が何度もあり、そのたびにドリフトのような状態になりつつもなんとか車を制御。まったく気の抜けない状態が続き、夜遅くに札幌に戻ってきた頃には普段の乗務の倍以上の疲労感があったという。  それでも悪いことばかりではなかったようだ。 「この時の運賃は約3万6000円。4万円をいただいたのでお釣りを渡そうとしたところ、『チップ』と言ってくれたんです。外国人観光客でも欧米系のお客さんの場合、小銭はいらないって人は多いですがここまで多くはありません。正直、あんな大雪の中でのロングはもうやりたくないですけど、4万円貰えるなら我慢できるかな(笑)」  タクシードライバーとして良くも悪くも貴重な経験になったのは間違いないようだ。 <TEXT/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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