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“正捕手を固定しないこと”が勝てるチームの鉄則に…巨人・阿部新監督が見せる「起用法の変化」に期待

近年日本一に輝いた球団は軒並み「捕手運用」が上手い

近年結果を残している球団は、得てして「捕手運用」をバランスよく行なっている。 昨年日本一になった阪神は、坂本誠志郎と梅野隆太郎をうまく併用した。具体的には、坂本のスタメンマスクは76試合、梅野は63試合だった。この2人でシーズンを乗り切った結果、12球団でNo.1の防御率を誇る投手陣を形成できたわけだ。 2022年に日本一に輝いたオリックスも、投手との相性によって若月健矢と伏見寅威の2人体制だった。また、リーグ3連覇を果たした昨年は打力のある森友哉と、リードがうまい若月が均衡して試合に出ていた。 阪神とオリックスの事例から透けて見えるのは、現代野球における捕手のポジションは、投手と同様に柔軟に起用を考えなければならず、それができないと勝てないこと。 思い返せば、「2019年の巨人」は大城、小林、炭谷銀仁朗の3選手をうまく起用していたものだ。それぞれが高いパフォーマンスを維持し、リーグ優勝を果たした。 大城と小林には、良きライバルとして互いに切磋琢磨してほしい。1人の正捕手にこだわる時代でもないからこそ、併用で生まれる“相乗効果”に大きな期待がかかっている。 <TEXT/ゴジキ>
野球評論家・著作家。これまでに 『巨人軍解体新書』(光文社新書)・『アンチデータベースボール』(カンゼン)・『戦略で読む高校野球』(集英社新書)などを出版。「ゴジキの巨人軍解体新書」や「データで読む高校野球 2022」、「ゴジキの新・野球論」を過去に連載。週刊プレイボーイやスポーツ報知、女性セブンなどメディアの取材も多数。Yahoo!ニュース公式コメンテーターにも選出。日刊SPA!にて寄稿に携わる。Twitter:@godziki_55
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