更新日:2024年06月10日 16:59
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「早くリタイアしたかった」山奥に建てた“自作の小屋”で暮らす34歳。生活コストはほぼゼロ

DIY研究の成果が小屋の至るところに

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雨水を沸かす薪ボイラー。DIY研究の成果が、小屋の至るところに垣間見られた。好きなことなら大変でもつらくない

 小屋の内部や設備をかずひろ氏に案内してもらった。 「メインの部屋にはエアコンを入れて、壁は断熱材で覆っています。風呂は溜めた雨水を薪ボイラーで沸かしていますが、冬は沸くまでに2時間かかります。トイレは外にあるテントの中に穴を掘り、便器を置くだけの『ピット式』です。穴が埋まったら新しい穴を掘って便器をずらし、土が分解してくれるのを待ちます」

「小屋暮らしは万人にとって快適なわけではない」

 住居にかかる費用がほぼゼロになるのは魅力だが、「小屋暮らしは万人にとって快適なわけではない」と本人も話す。ゆえに、かずひろさんは現在、シェアハウスをオープンするべく準備を進めている。 「自分と同じような境遇の人たちに、ある程度快適な空間を安価で提供したい」  とはいえ、マンションやアパートに比べれば快適さは劣る。極力働かない生活を実現するためには、何かを捨てる勇気も必要なのかもしれない。 240419取材・文・撮影/藤中一平
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