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“手堅い野球”に徹して3連覇…「2024年の巨人」が目指すべき「2014年の巨人」の姿

「歴史に残る堅守のチーム」はどちらも強かった

ペナントレースにおける失策のシーズン最少記録が、1991年の西武と2017年のソフトバンクの38である。3位は2020年の巨人が記録した43だ。守備率を見てみると、2017年のソフトバンクが.993で歴代1位、1991年の西武が.992で歴代2位である。興味深いことに2球団ともにこのシーズン、リーグ優勝と日本一に輝いている。 当時の西武といえば清原和博や秋山幸二、オレステス・デストラーデが主軸。ソフトバンクは柳田悠岐や内川聖一、松田宣浩など打撃力のある選手に目が行きがちだが、実は12球団トップクラスのディフェンス力を活かして勝ちを積み重ねていった面を見逃してはならない。 このように過去の結果を見ても、「ディフェンス力がシーズンの結果を左右する」と言っても過言ではないことがわかる。 今シーズンの巨人は12球団で最も失策が少ない。特に内野には岡本和真、吉川尚輝、坂本、門脇誠(泉口友汰)の、どこにボールが飛んでも安心してみていられるメンバーがそろっている。“手堅い野球”を貫き通すことが優勝への近道なのではないか。 <TEXT/ゴジキ>
野球評論家・著作家。これまでに 『巨人軍解体新書』(光文社新書)・『アンチデータベースボール』(カンゼン)・『戦略で読む高校野球』(集英社新書)などを出版。「ゴジキの巨人軍解体新書」や「データで読む高校野球 2022」、「ゴジキの新・野球論」を過去に連載。週刊プレイボーイやスポーツ報知、女性セブンなどメディアの取材も多数。Yahoo!ニュース公式コメンテーターにも選出。日刊SPA!にて寄稿に携わる。Twitter:@godziki_55
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