[平成生まれOL]は空気を読む達人
◆デフォルトで空気を読む平成生まれ
’12年の新入社員が入ってきて数か月、「自分には手が負えない」とあきらめている人も多かろう。だが、その生態をしっかり把握して臨めば、最強の人材になる可能性があるという。そこで、まずは、彼女たちの生態を知るべく、社会学者の阿部真大氏に、今年の新入女子社員たちの特徴について聞いた。
「大半が平成生まれの’12年入社新人社員の最大の特徴は’90年代以降大きく発達した、郊外の『イオン文化』で育った点です。『イオン文化』とは、イオンを筆頭にTSUTAYAやユニクロ、ファミレスなど、ショッピングモールとロードサイドに生活が集約されていて、さまざまな欲求が手軽にそこそこ満たされてしまう環境のこと。ごく一部の都心出身者は別として、大半の人たちは、こうした環境で育っています」
イオンに代表される「インスタントに衣食住の欲望が満たされる環境」で過ごしてきた彼らは、「異物を知らない温室育ちだ」と阿部氏は指摘する。
「予め整備され、柄の悪いオッサンや不良などの異物が排除され、均質化された階層の人間としか関わらない環境で育った彼らにとって、近しいコミュニティ以外は完全に異世界。その事実を自覚しているからこそ、彼らにとっては『人の話を聞く』ことはデフォルトのサバイバルスキル。未知の環境では、空気を読んで行動しないと生きていけないからです。当然、会社でも、『自分たちはマイノリティだ』という自覚がある。だからこそ、彼らは上司の話をとてもよく聞く傾向がありますね」
【阿部真大氏】
社会学者。甲南大学文学部社会学科准教授。20~30代のライフスタイルに詳しい。著書に『ハタチの原点―仕事、恋愛、家族のこれから』、『居場所の社会学―生きづらさを超えて』などがある
◆モデル:佐藤あずさちゃん
’87年生まれ。趣味はポエム、特技はリコーダー。毎週土曜1:20~テレビ東京「ざっくりハイボール」にざっくりハイガールとしてレギュラー出演中。DVD『佐藤あずさ 初恋メモリー The 1st』発売中。公式ブログAZUSA’S DIARYもチェック!
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