更新日:2024年08月09日 14:39
仕事

とんかつ屋で「脂を取り除け」と無理難題…“お客様は神様”が生んだ「カスハラ客」のヤバすぎる実態

快適な場の提供という使命感

 飲食店は基本的に、快適な食事の場を提供するといった使命感から、店内であまり揉め事を作りたくないものだ。そういう弱みに付け込んで攻撃をしてくる悪意あるクレーム客や態度が横柄なカスハラ客はいる。有名店であれば、それ相当の金銭が要求できると勘違いする客もいる。  だが、相手が大きいほどそういう要求には乗らず、クレーム対応はマニュアル化され、手慣れたもの。誠意をもって謝罪はしつつもできること、できないことを明確に伝えて、前例主義で対応するものだ。逆に、個人店は早期に解決したがるからお金をすぐ払ってしまう。個人店の皆さんは注意しないといけない。

他のお客まで不愉快にするカスハラ客

カスハラ

※写真はイメージです

 カスハラ客の存在は、楽しく食事をしたいという他のお客様まで不愉快にするものだ。従業員だけでなく、総ての人を不愉快にするカスハラ客は本当に見苦しい。今までのお客様迎合主義が、お客さんをよりわがままにさせたのである。  だから、無理難題を当然のように言うカスハラ客もおり、自分だけのオリジナル商品を店側に作らせる客も出てくる。連れてきた客に、店がなんでも自分のいうことを聞くところを見せて、自分の力を誇示して自慢する馬鹿らしい客も存在する。  できないことは、できないとはっきりと断る勇気が必要である。そうしないとわがままを言う客の要求はどんどんエスカレートして歯止めが効かなくなる。それを放置すると、オリジナルメニューを作ってあげる人が多くなり、店の作業負担が増えるだけで利益率も低下し、何のために商売しているのか分からなくなる。  こんなワガママ放題のカスハラ客がいるから、飲食店で働く人が少なくなるのだと思う。ただでさえ、人手不足の飲食店だけに、毅然とした対応策を講じねばならない。
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飲食店の経営を難しくする場合も
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飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
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