“退職金2500万円”を奪われた60歳独身男性「まさか彼女が…」幼馴染の女性との哀れな顛末
幼馴染というものは、単なる友人とは異なる特別な存在だと感じる人は少なくありません。そこには、まるで身内のような「信頼感」や「親近感」が存在するからです。ただ、例外的な状況もあるようです。今回、驚きの報告をくれた男性もその1人です。
是枝俊介さん(仮名・60歳)は、建設機械メーカーで人生の大半を過ごし、無事に定年を迎えました。有能な部下たちにも恵まれ、アジア圏への販路拡大にも大きな成果を残しましたが、結婚だけには恵まれず、とうとう独身のまま会社員人生に終止符を打つことになりました。
「サラリーマン人生最後の日、私は部下や同僚たちに見守られながら、入社以来初めて定時に退社しました。仕事一筋だった私にとって、定時はあってないようなもので、まだ外が明るいうちに会社を後にしたことなどありませんでした。せっかくだからと思い、丸の内界隈にある本社ビルから少し遠回りをして皇居周辺を歩き、日比谷方面へ向かっているときでした。突然後ろから『俊ちゃん!』と、声を掛けられました」
こんな大都会で自分の名前を呼ばれるとは思っていなかった是枝さんは、驚いて振り向くと、そこには見覚えのない女性が立っていたといいます。
「スラリと背が高く、上品な格好の女性が私を見てほほ笑んでいたのですが、私には心当たりがなく、『どちら様ですか?』と尋ねてしまいました。するとその女性は『Y子! 細川Y子です。幼馴染の』と勢いよく話しました」
しばらく考え込んだ是枝さんでしたが、顔の雰囲気と背格好、そして少し厚めの唇……。徐々に記憶がよみがえり「え? もしかしてY子ちゃん? サッカー部のマネージャーだった?」と問いただすと、彼女は即答で「あたり!」と返しました。
「思わず自分の頬をつねりました。だって、記念すべき定年退職の日に、幼馴染と再会するなんて…。『神様からのご褒美?』とすら感じました。彼女は偶然にも皇居周辺を散歩している最中に私を発見したんだそうです」
実は、サッカー部に在籍していた頃、細川さんに恋心を抱いていた是枝さん。ほぼ半世紀ぶりに目の前に現れた彼女の変わらぬ美貌に当時の気持ちが再燃し始めます。
「そのまま少し立ち話をしていると、Y子ちゃんは現在千葉に住んでいて、20代で結婚したのだけど、早くに旦那さんを病気で亡くし、それ以来、母親の介護などもあり独身だったそうです」
定年退職の日に幼馴染と再会
これは神様からのご褒美?
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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