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大谷翔平、絶好調の裏で「ドジャース先発投手陣崩壊」の深刻な状況…。“8勝2敗投手の戦力外”が明暗を分ける結果に

 ドジャース大谷翔平の打棒が留まるところを知らない。  大谷は、現地22日(日本時間23日)のロッキーズ戦で、1点を追う9回裏に先頭打者として打席に入ると、右中間へ起死回生の同点弾。これで球場のボルテージが最高潮に達すると、直後にムーキー・ベッツが左翼席へ今季19号を放ち、ドジャースが劇的なサヨナラ勝ちを収めた。  大谷はこの一撃で今季の本塁打&盗塁を「53-55」として、「55-55」は時間の問題。「60-60」でさえ、十分視界に入ってきた印象だ。  また、先週の7試合で32打数16安打(打率.500)、6本塁打、17打点、7盗塁という圧巻の成績を残した大谷は文句なしの週間MVPも受賞。この勢いでチームをリーグ優勝に導き、いいリズムでポストシーズンへと入っていきたいところだろう。

先発投手陣は崩壊の危機に…

大谷翔平

写真/産経新聞社

 大谷の神がかり的な活躍で9月の成績を11勝9敗としているドジャースだが、すべてが順風満帆というわけではない。特にポストシーズンで最も重要となる先発投手陣は崩壊の危機に陥っている。  8月中旬には、エース格のタイラー・グラスノーが右肘腱炎を発症し、負傷者リスト(IL)入り。今月に一度は復帰のプランもあったが、今季中の復帰は絶望と伝えられている。  また、今季11勝を挙げブレイクした2年目のギャビン・ストーンも右肩の炎症でILに入っており、こちらもポストシーズンを含めた今季中の復帰は難しそう。  計算が立つのは今月10日に戦列復帰した山本由伸と、7月下旬にタイガースから移籍してきたジャック・フラーティくらい。ただし、エースとして期待が懸かる山本もまだ球数制限を強いられている状況。前回の登板では3イニングを投げて4失点と打ち込まれているのも気掛かりだ。  そこで思い出されるのが、7月にドジャースが下した“ある決断”である。

ベテラン左腕のDFAが分岐点に

 遡ること約2か月前の7月21日。ドジャースはオールスター直後のレッドソックスとの3連戦最終戦に勝利し、見事にスイープを達成。3連勝を決めた試合の先発マウンドに立っていたのは、35歳のベテラン左腕ジェームズ・パクストンだった。  メジャー12年目にして初めてナ・リーグ所属チームで開幕を迎えたパクストンは、古巣のレッドソックス相手に我慢強い投球を披露。5回を投げ、3失点の粘投を見せると、打線の援護もあり、今季8勝目をマークした。  その時点で防御率は4.43と安定感を欠いていたものの、8勝2敗で、チームに6つの貯金をもたらしていた。ところが、負傷していた先発投手陣の戦列復帰にメドが立ったことに伴い、翌日の22日に事実上の戦力外通告(DFA)を受けてしまう。  結局、パクストンは4日後にトレードでレッドソックスに移籍したが、新天地での3試合目の登板で負傷し戦線を離脱中。今季いっぱいで現役を引退する意向もすでに発表済みだ。
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パクストン移籍後、先発投手陣の防御率が悪化…
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1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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