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大谷翔平、絶好調の裏で「ドジャース先発投手陣崩壊」の深刻な状況…。“8勝2敗投手の戦力外”が明暗を分ける結果に

9月の先発投手陣の防御率は6点台に…


 そんなパクストンを放出したドジャースは、先発ローテーションの頭数がそろったはずだった。ところが、その後に再び負傷者が続出し、今に至っている。  パクストンがドジャースのユニホームを最後に纏った7月21日まで、ドジャースの先発投手陣はシーズン防御率3.97と3点台を維持していた。ところが、同投手がDFAとなった22日以降の約2か月間の防御率は4.59と悪化。特に勝負の9月に入ってからは、6.07と悪化の一途を辿っている。  パクストン移籍前後(~7/21、7/22~)と、および9月のドジャース先発投手陣成績を比較すると、以下の通り。 開幕~7/21 100試合 34勝25敗 防御率3.97 7/22~9/22  55試合 16勝14敗 防御率4.59 9/1~9/22  20試合  4勝 7敗 防御率6.07  一時は投手・大谷の“前倒し復帰”の可能性も取り沙汰されるほど危機に直面しているドジャースの先発投手陣だが、果たしてデーブ・ロバーツ監督に打開策はあるのか。

ポストシーズン勝利のカギとなるのは

 また、ドジャースの打線にしても、現在絶好調といえるのは大谷くらい。主軸を担うベッツやフリーマンも、本来の実力からすればまだ物足りなさを感じる成績だ。  このままではポストシーズンで大谷に真っ向から勝負を挑むチームはないだろう。不調の先発投手陣をカバーする打線のカギは、大谷の直後を打つベッツ、フリーマンが握っているといえそうだ。  ポストシーズンを勝ち進むためには、先発投手陣の再整備、そして大谷頼りの打線の再構築は必要不可欠となる。ロバーツ監督は、いかにしてこの2つを成し遂げることができるか。レギュラーシーズン残り6試合でその手腕が試される。 文/八木遊(やぎ・ゆう)
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。
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