仕事

元ラブホ従業員が明かす、地方のラブホならではのハプニング。“招かれざる客”は人間だけとは限らない…

ときには歓迎される虫もいる

 しかし、決してこんな虫トラブルだけではない。いつものようにフロントコールに出ると、「あの、部屋に虫がいて」。前田さんは「ああ、また捕まえに行かなきゃ」と思ったのだが……。 「網とかってあります?」 「どうやら、ベランダからカブトムシが入ってきて、お客様は捕まえたいとのことでした。たまに、カブトムシやクワガタもやってくるんですよね。基本、捕まえた虫は逃がしますが、なかにはお持ち帰りするお客様もいます」 「わぁ、大きい! ヒラタのオスですかね」 「いや、あの顎はノコギリじゃないですか?」  と網を持ち、客と天井を見上げて盛り上がってしまうこともあるようだ。

豪雨の日はビーチサンダルで出勤

 台風が直撃すると臨時休業をする企業や店舗が増える。しかし、前田さんが働いていたラブホは通常営業だったという。  「そんな日に利用する人はいるの?と思われるかもしれませんが、通常時の6割くらいの利用があるんです。傘では間に合わない強さの豪雨のなか、ビーチサンダルを履き、パンツの裾を膝まで折り返して出勤していました」  着替えも持参するため、いつもよりも大荷物になるそうだ。車や交通機関を使って出勤する人は休みになり、ラブホ街に住む近所の人たちが徒歩で出勤することになる。  出勤した前田さんは、「いつもよりも暇」ということはなく、台風や豪雨の際に必要な仕事が待っているという。
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全身びしょ濡れになりながら…
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