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子供だけ乗車して…親はバイバイ?タクシー運転手が見た「配車アプリ」で増えた“変わったお客さん”たち

母親に見送られつつ子供を託される

 住宅街の家が迎車地で目的地は5kmほど離れた学校という依頼。迎車地に待っていたのは中学生くらいの男の子とその母親らしき組合せ。しかしドアを開けると乗り込んできたのは子供のみ。あれれと思っていると「行先は〇〇学校になっていますよね。遅れそうなので急ぎ目でお願いします」と母親。  でも今日は休日だ。不思議に思って車中で学校のどの場所に付けるか確認しつつ尋ねると「英検の試験があるのに寝坊しちゃって……」だそうな。学校に着くと周囲には同様にひとりでタクシーで乗り付けた子供の姿を複数見かけた。昭和のおじさんには驚きの光景であった。

小さな子供がひとりで乗車

アプリならでは乗客 迎車地は中央区の某ビル前。配車アプリによると依頼人は30代の女性になっていた。けれどそれらしき人がなかなか現れない。もしやキャンセルかなと思っていると、こちらをじっと見ている5歳くらいの女の子に気づいた。  その子は目が合うと手に持ったスマホの画面をこちらに向け「〇〇です」と名乗った。依頼人と同じ苗字だった。ドアを開けると慣れた感じで乗り込んできた。念のため「お母さんは後から来るの?」聞くと「お母さんは家で待ってます」と。  どうやらこの子は塾に通っていて、帰りはいつも母親が手配したタクシーで家まで送り届けてもらっているらしい。母親としてはタクシーが今どこにいるかリアルタイムでわかるし、迷子になる心配も少ない。5分ほど走って到着した一軒家では到着寸前、玄関から母親が出てきて女の子を迎えていた。時代は変わったなと思った瞬間だ。
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混雑から脱出するために乗車
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フリーライター。定時制で東京を走り回っている現役の中年タクシードライバー

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