更新日:2024年11月13日 15:17
仕事

部活の消耗品、修学旅行の下見代まで…年間20万円の自腹を切った中学教師「教育現場の常識は非常識だと早く気づけばよかった」

事務職員が見た!学校の会計管理は不正が起こりやすい!?

[教師の自腹]残酷な現場ルポ

写真はイメージです

 教師の自腹だけでなく、「学校とカネ」にまつわる問題点は山ほどある。学校運営に不可欠な財務を担う事務職員が話す。 「残念ながら教職員の中には不正を働く人もいます。先日福島県で発覚した、栄養職員が給食の材料費を故意に浮かせてつくった800万円を横領した事件は衝撃的でしたね。ただ、こういう計画的なケースは珍しいんです。よくあるのは、学校の口座管理者が“個人”になっていて、手の届くところに大金があったから『つい魔が差した』というもの。それら不正の元凶は、学校の私費会計にあると思います」  学校での私費会計とは主に保護者からの徴収金のこと。税金から出る公費会計と比べ、管理に不透明な部分が多いという。 「そもそも教師は校長を含め、金銭を取り扱う訓練を受けていません。財務を担う事務職員も同じ。経理のプロ不在のまま大金を管理する私費会計は、教職員の性善説に頼りすぎています」  学校では「子供のため」が優先されることで起こる問題もある。 「泣きを見ているのは教師だけではありません。例えば、教材を業者に100冊発注したのに、保護者からは98冊分しか回収の目途が立たず、業者には満額を支払えない。それでも教師は、『子供を優先』し、業者には未納の回収を待ってもらう、なんてことを昔はよく聞きました」  今も誰かが泣いている。 取材・文/週刊SPA!編集部 写真/PIXTA ※10月29日発売の週刊SPA!特集「[教師の自腹]残酷な現場ルポ」より
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週刊SPA!11/5・12合併号(10/29発売)

表紙の人/兒玉 遥

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