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“ポスト・ダウンタウン”はやはり“2024年を制した実力派コンビ”か。「松本人志とは違った魅力を持った芸人」

新しいお笑いの歴史を作り出すかもしれない

そんな千鳥だが、配信番組でも存在感を出し始めている。中でも、『トークサバイバー!』(Netflix)は必見だ。2024年9月にはシーズン3となる『ラスト・オブ・ラフ』が配信されたが、大悟はどの芸人よりも過激なトークを展開。さまざまな芸人がお題に沿ったトークを繰り出す番組だが、大悟はレギュラー出演者として数え切れないほどのエピソードトークをシリーズ通して披露した。本人いわく「武勇伝、もう60個しゃべってる」というように、異常な数のトークを繰り出しているのに、『ラスト・オブ・ラフ』においても爆笑ネタを披露する引き出しの多さを見せた。 今年はさらに、コンビで『最強新コンビ決定戦 THE ゴールデンコンビ』(Amazonプライム・ビデオ)のMCにも挑戦。過激な企画を放送し続ける『チャンスの時間』(ABEMA)も高い人気を維持し、配信番組でも常に話題を作り出すことに成功している。 加えて、漫才師としての実力も錆びること無く、多忙にもかかわらずルミネtheよしもとなどの舞台に出演。2024年11月2日には、なんばグランド花月で単独公演の『千鳥の大漫才2024』も開催している。千鳥が単独ライブを行うのは2年ぶりで、オリジナル芝居「大悟道」も上演。漫才でもトークでも演劇でも笑いを生み出し、満員の観客を大いに沸かせた。舞台に立ち続けるというのも2人の強みであり、番組で活躍する原動力になっているように思える。 テレビでも、配信でも、舞台でも笑いを作り続けている千鳥。かつて、ダウンタウンがお笑いの歴史を変えたように、千鳥もまた新しい歴史を創造していくコンビになっていくだろう。松本の不在でポスト・ダウンタウンが注目されるが、その最有力候補は千鳥だと考える。来年以降も千鳥の大活躍は続くだろうが、頂点に上りつめた際に2024年は最も重要な年だったと言われるに違いない。 <TEXT/ゆるま小林>
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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