更新日:2025年01月06日 20:18
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「ベランダで鳩に餌付けをする」50代女性の隣人が見せた、常識破りの迷惑行為「やけに鳩の鳴き声がうるさいと思ったら…」

「自分は被害者」だという雰囲気すら漂っていた

ハト「『そりゃあ鳥だからね。フンもするし、羽も抜けるでしょ』と鼻で笑われました。迷惑しているということは伝えたつもりだったんですが、全く伝わっていない感じだったのを覚えています」  戸惑っている大平さんに、餌付けを始めた理由を語り出した。 「公園で餌付けをしていたそうですが、近隣の住人にやめるよう諭されてケンカになったそうでした。しつこく文句を言ってくるので、仕方なく自宅で餌付けを行うことにしたというのが彼女の主張。なんなら自分は被害者だという雰囲気すら漂っていて……」  一方的に話は打ち切られてしまった。 「埒があかないと思い、管理会社に相談することにしました。『マンションの規約にも反することなので、こちらからやめてもらえるように伝えます』とのことでした」  幸いにも、その後徐々に鳩は減っていった。 「隣人は餌付けをやめたようで、これで平穏な生活が送れるようになると思っていました。でも、しばらくするとまた鳩の数が増えていったんです」

ベランダで見た驚きの光景……

 懲りずに隣人が餌付けを再開したのではないかと疑いつつも、証拠をつかめずにいたある日のこと。大平さんは風邪をひいて会社を休むことになった。 「鳩の鳴き声をうるさく思いながらベッドで寝ていたんですが、バラバラという音が聞こえてくることに気づいたんです。何の音だろうと思ってベランダを見て驚きました。隣人の部屋との境になっている防火扉に手が伸びていて、うちのベランダに米粒を撒いていたんです……」  温厚な大平さんもさすが頭に来て文句を言った。 「『何やってんだよ!』と怒鳴ったところ、隣の窓が勢いよく閉まる音が聞こえて来ました。玄関に回って隣の部屋のインターホンを鳴らしたんですが、応答はなく……。それから、夜中にインターホンを鳴らされたり、郵便受けに泥を詰められたり、やっかいな嫌がらせを受けることになったんです……。これがかなり精神的に堪えました。もう無理だと思って、ほかの物件を探していると、パタリと嫌がらせが止みました。しばらくすると、理由は分からないのですが、隣人は引っ越していなくなっていたんです。ようやく平穏な生活を送れるようになりました」  引っ越しはしなくて済んだ。だが、それから隣人が変わるたびに、どんな人物なのか過度に不安に思うようになってしまった。後遺症の爪痕は、まだ癒えそうにないそうだ。 <TEXT/和泉太郎>
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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