「駅にいるから迎えに来い」自分の母をまるで“タクシーのように使う”隣人に怒り。話し合いの場でも「好戦的な態度」で…
プライベートな生活圏を他人に侵されるのは、誰もが嫌な思いをするものだろう。今回は車にまつわるそんな話を紹介したい。
「母から話を聞いて、それまで感じたことがなかったほどの怒りが込み上げたことを覚えています。いまだに思い出しては腹が立つぐらいです」
そう憤るのは須藤亮介さん(仮名・29歳)。数年前、須藤さんの母が大変な目に逢ったのだという。
須藤さんがこの出来事を知ることになったきっかけは、母の様子の変化だった。
「母は一人暮らしをしている自分を心配して、いつもなら最低でも月に1回は電話をかけてくるんですが、何カ月も連絡が途絶えたことがあったんです。どうしたんだろうと思って、こちらから電話をかけてみたんですが、いつもだったらあれこれ聞いてくるのに、早々に電話を切られて、明らかに様子が変でした」
心配した須藤さんは実家に帰ることにした。
「前に会った時から数カ月しか経っていなかったと思いますが、母はかなりかなり痩せたように見えました。やはり元気がなくて、どうしたのか聞いてみてもなかなか言わなかったんですが、しつこく聞いていたら『ご近所さんのことで悩んでいる』とのことでした」
母の口から語られたエピソードに驚いたという。
「実家で同居している祖母は足が悪く車いすで生活をしているんですが、母が祖母を病院に連れて行こうとした時のことでした。バックドアから車椅子に乗った祖母を乗せて、出発しようと運転席から乗り込んだところ、隣の家に住む女性が助手席に座っていたというんです。驚く母に隣人は『駅まで乗っけて行ってよ』と言い放ったそうでした」
その人物とはあまり反りが合わず、距離をとっていたという。
「仮にその人物を竹村としますが、かなり癖がある人物で、母は苦手としていたんです。ですが、まあ一度ぐらいはいいかと考え、駅まで送ってあげることにしたそうでした」
だが、それで終わりではなかった。
「それから竹村は毎日やってきて、勝手に車に乗り込んでくるようになったそうでした。『パートに行くから送っていってよ』『買い物行くからスーパー行って』とタダ乗りできるタクシー扱いをしてきたというんです」
母の様子がおかしいことに気づく
近所の住人が母をタクシーのように使っていた
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込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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