サブプライム問題で救われた新人証券マン

余裕なき組織が現場の人間に課す「ノルマ」という名の“十字架”。そのあまりの重みに耐えかねた悲痛な叫びは、今日もあちらこちらで上がっている。今、あなたのすぐそばでも起こっている、サラリーマンを襲う壮絶なプレッシャーの現実に刮目せよ!

◆ツテも力もない新人証券マンに課せられたありえない数字

【ノルマ:新規取扱額1000万円/月】
●山岡 亮さん(仮名)27歳・証券

証券会社 新人の頃、当時の上司の無理難題なノルマは本当にむちゃくちゃでした。本気でやる気があれば何でもできると思っている人で、「月に1000万円のお金を動かしてこい!」が口癖でしたね。

 1000万円という額は、取引先のツテがない新人にははっきり言って実現不可能なレベル。新規開拓しようにも、知識も経験も浅い新人証券マンに、お金を預けてくれる企業は当然ながら存在しない。

 当時、門前払いは当たり前でした。そこで取扱額の単価は落ちますが、個人に狙いを変えてみました。毎週同じコースを回り、ある程度親しくなってからお金の話をするように工夫もしたんですが……結果は努力のかいもなく、取扱額ゼロ円の月がしばらく続きました。上司にはあたりかまわず「お前は営業力が足りない!」とどやされましたね。ただ、しばらくしてサブプライムローン問題が起きて、ノルマはいつの間にかうやむやになりました。社会や業界、会社にとっては大変な事態だったかもしれませんが、僕にとっては完全に不幸中の幸いでした。

― 実録[過酷すぎるノルマ]選手権【6】 ―

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