更新日:2025年12月30日 10:45
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「回転率を上げたいのが見え見え」一部で進む“スタバ離れ”。ドトール、コメダ、タリーズは王者の牙城を崩せるか

 値上がりが止まらないコメ価格に、各家庭の台所事情がますます苦しめられている昨今。  家計見直しのやり玉に真っ先に挙げるのは、もっぱら外食費や嗜好品から……がセオリーですが、「コーヒーだけは必要経費」なんて方も少なくないでしょう。  しかし、コーヒー豆の世界的な値上がりも終わりが見えません。そうしたなか、われわれは今、どこでコーヒーを飲むのが賢い選択になるのでしょうか。そこで、本記事では国内カフェチェーンの上位4社の特徴を深掘りしていきたいと思います。
スターバックス ミーナ天神店

スターバックス ミーナ天神店 J_News_photo – stock.adobe.com

国内4強は「スタバ、ドトール、コメダ、タリーズ」

 日本におけるカフェチェーン上位4社とは、スターバックスコーヒー(2000店弱)、ドトールコーヒーショップ(1100店弱)、コメダ珈琲店(約1000店)、タリーズコーヒー(800店強)のこと。  この4社は47都道府県制覇を達成したことがそれぞれあり*、5位以下を大きく引き離しています。 *2025年現在ドトールのみ空白県(滋賀)を有するが、かつては出店していた。  開業年では、コメダが60年代、ドトールが80年代であるのに対し、外資系のスタバとタリーズの日本上陸は90年代のこと。スタバは後発組にもかかわらず、ダントツの店舗数を誇っています。  歴史は古いながらもローカルチェーンの時代が長かったコメダですが、この10年で店舗数はなんと倍にまで急増。カフェ業界のシェアは大きく塗り変えられることとなりました。

「高単価×高回転率」で好立地を抑えるスタバ

 スターバックスは1996年に銀座で1号店を構えました。当時は男性の喫煙率が6割を超えていた時代。喫茶店と言えばタバコを吸う場所でしたが、スタバは禁煙方針を貫き、女性客の支持を得ました。国内1号店では当初喫煙席を設置したものの、撤回。喫煙できるのは一部店舗のテラス席に限られます。当時としてはお洒落で居心地の良い空間が評価されました。そのうえ、新宿や梅田など駅ナカや駅チカの1等地に出店することで、店舗とロゴ自体が宣伝効果を発揮し、急速に認知度を高めました。現在では約2000店舗を展開しています。  賃料はかなり高いのですが、高単価のフラペチーノ類で回収。テイクアウト客を含めると回転率は非常に高いため、利益をあげることができます。対するドトールは、低価格であるため、スタバと比較すると立地にはやや劣ります。  フラペチーノは新作が出るたびに話題となり、行列もできるため、今のところは商業的に成功していると言えます。しかし、昨今で気になるのは席の間隔の狭さや、あえて座り心地を悪くしたと思われる席の存在です。「サードプレイス」を標榜していますが、回転率を上げたいのが見え見え。全体としては依然好調なものの、日本生産性本部が実施する顧客満足度調査では、コメダやドトールを下回る年もあり、一部の消費者の間ではスタバ離れも進んでいます。
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国内初のセルフ式チェーン「ドトール」&ロードサイドで勢力を拡大した「コメダ」
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経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_

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