たった1日で腐敗が進むことも…特殊清掃員が語る“夏の孤独死”の壮絶現場「依頼の半分くらいが熱中症や脱水症」
7月3日、女優・タレントの遠野なぎこさんの自宅から“身元不明”の遺体が発見された。
それまで遠野さんがほぼ毎日続けていたSNSは6月27日で更新がストップ。警視庁は、その遺体が遠野さん“本人”の可能性があるとしてDNA鑑定を進めているそうだ。もしも本人だったとして、多くの人が「約1週間でそこまでの状態になるものなのか?」と疑問に思ったはず。
都内を中心にさまざまな現場で特殊清掃を手がけるブルークリーン株式会社で働きながら、特殊清掃の実態を伝える登録者5万3000人以上のYouTubeチャンネル「特殊清掃チャンネル」を運営している鈴木亮太さんに「夏の孤独死現場」について詳しい話を聞いた。
いよいよ暑い夏の時季を迎えたが、熱中症には注意しなければならない。
「夏に“特殊清掃”の依頼をいただいて死因をうかがうと、熱中症や脱水症の場合が多いです」
この時季になると急激に増えるのが、熱中症で亡くなった孤独死の特殊清掃依頼である。
「依頼の半分くらいが熱中症や脱水症でしょうか。残りの半分は何なんだろうと疑問が湧きますが、夏の孤独死現場では、死因を特定できない場合も多いです」
夏場の孤独死は短時間で腐敗が進み、死因が特定できないほど腐食しているという。
「作業依頼をいただいたタイミングだと死因が判明していない時があるんですよ。DNA鑑定が必要なほど遺体の損傷がひどい場合が多い。気温も湿度も高いので腐敗のスピードもとにかく早いです。残ってる歯型で本人確認をするといった現場もざらにあります。さらにまったく原型をとどめていないレベルの腐食になると、死因を調べることができないケースもあります。そういった遺体の死因が熱中症や脱水症状だったのかは確かめようがありません」
死因として熱中症や脱水症と特定できる現場には特徴があるという。
「電気代の未払いで電気が止まっていたりする現場もあるんですが、純粋に電気代がもったいないからなのかわかりませんが、エアコンをつけていない現場ばかりです。網戸にして扇風機を回している。
昔の日本は今ほど暑くなかったので、昔の名残でそのような生活をしているのかもしれませんが、最近の暑すぎる日本でそのような暮らしはあまりにも危険です」
年齢を重ねると体のセンサーも衰える。暑い・寒いの感覚も鈍くなってくるのだ。
「大丈夫だろうと普通に過ごしていても、体は悲鳴をあげていて脱水症状を起こしていたというケースは考えられます。ここ最近、6月でも真夏くらい暑かったので熱中症で亡くなられた方の現場が劇的に増えました。
1日に3〜4件くらい依頼が来ています。年間を通しての依頼の件数は大幅には増えていないのですが、夏場になると急激に熱中症での孤独死現場の清掃が増えます」

画像提供:ブルークリーン(以下同)
夏場は「熱中症」の孤独死が増える

夏の特殊清掃の現場
エアコンをつけないのは危険
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(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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