更新日:2025年09月26日 15:39
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「流せるシートは流さないで」リフォーム事業者の警告にメーカーの見解は?住宅設備の思わぬトラブルと対処法

今や日常生活を送る上で、欠かすことができないトイレやエアコン。メディアやSNSなどでは節約術や便利グッズの情報もあふれる一方、誤った知識や勘違いから、トラブルを招いてしまうケースもある。 リフォーム事業を行う会社の代表として、現場で数多くの修理や相談を受けてきた“エアコン名人” ことかわちゃん氏(@kawaken1985)に、トイレやエアコンの故障を招きやすい「誤った使い方」を聞いた。

「流せるシート」はトイレに流さないで!

市販されているトイレシート(クリーナー)

トイレトラブルを招きやすい商品としてかわちゃん氏が真っ先に挙げたのが、便器の掃除に使われるトイレの「流せるシート」。商品によっては「トイレクリーナー」という名前がついていることもある。商品名に「流せる」と銘打たれていても、実は流れ切っていないことが多いのだという。 「『流せるシート』は水に浸すことで徐々に崩れていくという仕組みです。しかし、軽く拭いただけのシートをトイレに流すと、完全に溶けるまでに時間がかかります。一見問題なく流れたように見えても、実は管のなかで残っていることがあるのです」 「流せるシート」の中でも、特に「厚手」や「丈夫」を謳うものほど気をつけるべきだと続ける。 「トイレットペーパーと違い、『流せるシート』には厚みと耐久性があります。厚手の商品ほど、排水トラップや曲がり角にひっかかり、詰まりの原因となりやすいのです。掃除用具などで詰まりを解消できれば良いですが、それが難しい場合、業者がポンプや高圧洗浄で取り除くことになり、少なく見積もって1万円以上の費用が発生します。一昔前のトイレは、便を流すために13〜20Lの水が使われていましたが、最新の節水型は3.8〜5Lと、およそ3分の1の水量となっているので、シートの詰まりにはより注意すべきです」 対策としては、「シートは流さずゴミ箱へ」を習慣づけるのが一番の予防策だと言う。 「流せるシート」を製造するメーカー側はどのような見解を持っているのか。 トイレ用掃除シート「トイレクイックル」を製造する花王に質問状を送付したところ、「『トイレクイックル』は、トイレットペーパーの日本工業規格の『ほぐれやすさ試験』による品質基準を満たしており、ご使用後にトイレに流せる製品です。トイレットペーパーと同等の水解性があることを確認しておりますので、正しくお使いいただければ、トイレのつまりの原因になることはありません。ご使用の際には、正しくご使用いただくようお願い申し上げます」と回答が寄せられた。 ほか、「流せるトイレクリーナー」を製造するシーズワンからは「十数年前に『消費者庁』からの通達で、JIS規格P4501『トイレットペーパー』の規格範囲以外は『流せる』を明記することは認められないとの発表がありました。よって弊社商品はそれに準拠した商品です」との回答があった。
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トイレの水洗タンクにありがちな誤解
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不動産、マネー、ネットカルチャー分野を得意とするフリーライター。社会事情についても執筆する。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』(WAVE出版)。X(旧Twitter):@yuutaiooya

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