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自民党圧勝はアメリカでどう報じられたか? べた褒めする大衆紙vs懸念を示すリベラルメディアの亀裂

当確者の名前にバラを付ける高市早苗首相=8日午後9時42分、自民党本部(写真:産経新聞社)

日本で衆院選の投開票が行われた2月8日、アメリカではプロフットボール「NFL」の王者を決める「スーパーボウル」が開かれた。シーズンの頂点を決める「スーパーボウル」はアメリカ最大のスポーツイベントで、家族や友人が集まり、ビールを片手にバッファローウィングとワカモレを食べながら観戦するのが習わしだ。試合の日のアメリカは朝から「スーパーボウル」一色に染まり、ニュースたりとて「スーパーボウル」が最優先となる。 しかし、今年は少し違っていた。アメリカ東海岸とは14時間の時差がある日本で、高市首相率いる自民党が衆院選で圧勝し、「スーパーボウル」の朝にこのニュースがアメリカに伝わった。日本初の女性首相が誕生して以来、アメリカのメディアは高市首相の動向をことあるごとに報じてきた。アメリカで高市首相は現在も高い注目度を維持しており、「高市圧勝」のニュースは「スーパーボウル」に埋没することはなく、アメリカに広がった。 「勝因分析」「マーケットへの影響」「右傾化への警戒」などアメリカのメディアは日本メディアさながらに幅広く「高市圧勝」について伝えたが、気になったのは、大衆紙の「べたぼめ」と、ローカルメディアの「さりげない批判」だ。二つの報道を合わせてみると、高市首相の対米外交の危うさが見えてくる。

保守系大衆紙「高市はとてつもなく新鮮な風を吹き込んでいる」

保守系の大衆紙「ニューヨーク・ポスト」は「高市圧勝」を社説で取り上げた。 高市首相を「日本のマーガレット・サッチャー」と称し、「台湾問題で中国の支配層に毅然と立ち向かっている」「真の勇気を持つ指導者のもとに日本国民が結集しているのは素晴らしいことだ」と選挙結果を絶賛した。英国のサッチャー元首相を「憧れの人」と慕う高市首相にとっては、泣いて喜ぶような評価だった。 同紙は若い世代を中心に熱狂的な支持を集めたことを言い表した「Sanamania(サナマニア)」という言葉を使い「彼女の『サナマニア』の根底にあるのは、バイクへの愛なのか、ヘビーメタルのドラム演奏なのか、トレードマークのピンクのボールペンと黒い革のハンドバッグなのか、あるいは伝統的な道徳を堅持しつつもガラスの天井を打ち破り続ける独特のやり方なのかはともかく、彼女はとてつもなく新鮮な風を吹き込んでいる」と勝因を分析した。 サッチャー元首相だけでなく、選挙にはめっぽう強かったロナルド・レーガン元大統領とも重ねた。レーガン大統領が再選を目指した大統領選では、レーガン陣営が制作した「アメリカの朝」というテレビCMが話題となった。 一般市民の希望に満ちた朝の出勤風景を描写してレーガン政権の功績を表現したものだが、社説は「レーガン大統領が新たな『アメリカの朝』をもたらしたように、高市氏は、世界中の文明の力を強化しながら、日本を新たな活力のある未来へと導くことを約束している」と記している。 何を言っているのかよくわからないので、訳すのに苦労するが、高市首相をべたぼめしていることはよくわかる。 トランプ大統領は投票前に自身のSNSで高市首相について「強く、力強く、そして賢明な」指導者だと賞賛した。「ニューヨーク・ポスト」は保守的な白人労働者階級が主な読者でトランプ大統領を支持する新聞社だ。高市首相はトランプ陣営と、それを支持するメディアから全幅の信頼を得たことになる。
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リベラルメディアは日本の右傾化を危惧
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ニューヨークを拠点に活動するフリージャーナリスト。業界紙、地方紙、全国紙、テレビ、雑誌を渡り歩いたたたき上げ。専門は経済だが、事件・事故、政治、行政、スポーツ、文化芸能など守備範囲は幅広い。
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