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なぜ歯を磨かない男は「夜」もダメになるのか?歯科医が警告。歯周病とEDの意外な関係

「最近、なんとなく元気がない」「常に疲れている」 そう感じる男性は多いのではないでしょうか。原因は、ストレス、疲労、年齢だと思っていませんか。しかし、そのなんとなくの“不調”、実は“口の中”から始まっているかもしれません。
野尻真里

歯科医師の野尻真里

仕事終わりの深夜ラーメン。タバコ。睡眠不足。そして“歯ぐきからの出血”を見て見ぬふり。そんな生活習慣が、実は口の中だけでなく、全身のコンディションに影響している可能性があります。 歯周病は、単なる“歯ぐきの炎症”と思われがちですが、近年では、糖尿病や動脈硬化など全身疾患との関連も指摘されています。そして今、ある“男性特有の悩み”との関係にも注目が集まっています。それが、ED(勃起不全)です。 「下半身の問題と歯なんて関係あるの?」 そう思う人ほど、ぜひ最後まで読んでほしいです。

歯周病は“口だけ”の病気ではない——全身疾患への入り口

腫れ

白い歯垢、歯茎の腫れが見られる。不良な詰め物も目立つ

歯周病というと、「歯ぐきが腫れる病気」というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。たしかに、歯周病は、歯の周囲全体が炎症することで、歯茎の腫れを引き起こします。そして、痛みがないまま進行し、気づいた時には、歯の支えである骨を溶かしてしまう口内の病気です。 しかしただ歯を失うだけの病気ではありません。近年では、歯周病による慢性的な炎症が、全身の健康にも影響を与える可能性が指摘されています。歯周病菌や炎症性物質が血流に入り込むことで、糖尿病、動脈硬化、心血管疾患などと関連があることが明らかになっているのです。 つまり歯周病は、単なる“歯ぐきの炎症”ではなく、全身疾患への入り口とも言えます。そしてその影響は、男性の“夜の悩み”とも無関係ではないのです。

“男の自信”にも関係する可能性

歯石

歯の根元部分に歯石がついている。タバコのヤニも付いている

ED(勃起不全)は、加齢が主な原因と思われがちです。しかし実際には、ストレス、睡眠不足、生活習慣病、そして血流の状態など、さまざまな要因が関係していると言われています。その中で近年注目されているのが、慢性的な炎症である“歯周病”です。 歯周病は、歯ぐきの炎症が長期間、慢性的に続きます。その影響が全身に及ぶ可能性について、さまざまな研究が行われており、関連性が分かっています。 台北医学大学の行った追跡研究では、ED群に占める慢性歯周炎の人の割合は27%、EDではない群は9%と大きな差があったことを報告しています。 また、トルコの研究でも、ED患者の53%が重度慢性歯周炎なのに対して、EDではない人では23%と、差があったことが報告されています。 もちろん、「歯周病だからEDになる」と単純に言い切れるものではありません。しかし、EDは陰茎内部に何らかの理由で血液がスムーズに流れないことで生じますが、その原因の一つが「血管内皮細胞の機能低下」です。歯周病による慢性的な炎症は、この血管内皮細胞を傷つけているため、EDと深い関連があると考えられているのです。
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“口の衰え”は身体の不調のサインかも?
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一般診療と訪問診療を行いながら、予防歯科の啓発・普及に取り組んでいる歯科医師です。「一生涯、生まれ持った自分の歯で健康にかつ笑顔で暮らせる社会の実現」を目標にメディアで発信をしています。X(旧Twitter):@nojirimari

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