中国のアキバ 意外な売れ筋商品ベスト5
華南随一の大電気街を形成している深セン市華強北路エリアだが、そこで売られているのはハイテクガジェットや山寨製品(パチモン)ばかりではない。中国版アキバの意外な売れ筋商品を紹介しよう。
まずはスマホの液晶保護フィルムだ。華強北路で携帯電話を購入した者が次に向かうのが、携帯電話店の軒先で風呂椅子を置いて腰を据えている「膜張り職人」のもとである。携帯電話の液晶に保護フィルムを貼る工賃とフィルム代とあわせて10元ほど。さすがプロとあって、液晶に気泡なくぴったりとフィルムを張る職人技を見せてくれる。
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同じく携帯電話市場の派生ビジネスとして人気なのが、iPhoneケースの販売だ。日本でももはや大きな市場となりつつあるケースだが、世界中で製造されるスマホケースの約8割は中国で製造されているといわれており、ここでも一大産業となっている。ドラえもんやキティちゃんなどのアニメキャラクターがデザインされた(もちろん肖像権侵害)プラスチック製ケース(約250円~)や、木製ケースに名前やイラストを彫刻してもらえるサービス(約1400円~)まで、この界隈ではどこも大流行のよう。
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そんななか、意外な売れ筋商品が懐中電灯だ。パソコン周辺機器のお店や携帯ショップに混ざって、専門店もあるほどで、携帯用の小型のものから、光量が強力な高級品までラインナップも豊富。その背景には、田舎に行けばまだまだ電気の通っていないところや停電も多いという、特有の事情があるのかもしれない。最先端モデルのデジモノが揃う一方、懐中電灯の需要も廃れていないところに、広大な中国に潜むテクノロジー格差を見るようだ。
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一方、この季節(深センでは5月になると気温が30度を超える)になるとよく見かけるようになるのが、日本でも数年前から人気の羽根無し扇風機。ダイソンのものなら3万円はするが、パチモンの中国メーカー製のものなら2000円ほどで買えてしまう。写真のようにブタ型やUSB給電式のものまで、バリエーションも豊か。
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そして……栄えある「意外な売れ筋」部門の第一位に君臨するのが、ラジコンヘリだ。室内用の小型ヘリコプターから、大型の本格派までが揃い、価格は1000円~6000円ほど。中東やアフリカから買い付けに来る商人たちにも大人気で、中には10台、20台単位で買っていく人もいる。
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訪れる者に中国の技術力と購買力を見せつける華強北路は、物質化社会をひた走る人民たちで今日も活気に満ちているようだ。
【取材・文・写真/ドラゴンガジェット編集部】
ガジェット好きのライターや編集者、中国在住のジャーナリストが中心メンバーとなり、2012年1月から活動を開始。東京と深セン、広州を拠点に、最新の話題をお届けする。
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