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30代無職に未来はあるのか!?

 これまで30代無職の就職活動の過酷さを見てきたが、その背景を転職事情に詳しいリクルートワークス研究所の主任研究員・豊田義博氏はこう分析する。

「’09年では中途採用枠が一社あたり約7・4人と、’08年の約14・7人と比べて約半数となっています(左表)。’10年も’09年とさほど変わらない見通しです。というのも、近年稀にみる不況に大打撃を受けた大企業の財布の紐が固くなってしまった。で、その下請け会社である中小零細企業は依然不況から脱することができていないんです。本来であれば、中小零細企業にこそ人材が必要なのに、雇うだけの金銭的な余裕が全くないんです」

 また、転職率の推移からも、30代無職の就職活動のキツさが読み取れるという。

「’10年1~3月期には1年以上の完全失業者が114万人に達しました。にもかかわらず、転職率が依然右肩上がりにならない。失業者が増えても採用枠は減っていますから、競争率は激化していくわけです。明らかに企業の需要不足の影響が大きい。一旦、職を失ってしまうと、専門的なスキルがないかぎり、正社員になるのは厳しいと言わざるをえません」

 では景気回復を、ただ手をこまねいて待つしかないのか。

「30代後半ともなると、企業は、組織で人をまとめる能力を求めるようになりますから、その経験がないと転職は絶望的です。そうならないように、30代前半のうちに、ティッシュ配りなど、誰でも代替のきく仕事ではなく、アルバイトでも構わないので、教育担当やチームリーダーなどの立場になれる仕事を選ぶべきです。で、そこから『PLAN(計画)-DO(実行)-SEE(検討)-ACT(改善)』といったビジネスの基本的な考え方を学んだほうがいいですね」

 アルバイト経験を侮るなかれ。

「時すでに遅し」となる前に、行動あるのみだ。

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’09年度の中途採用実績数の対前年比伸び率は-49.9%と俄然悪化。
’74年の第1次オイルショックや、’86年の円高不況時と比較しても、
ここ40年で最大の落ち込みに



豊田義博氏
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リクルートワークス研究所の主任研究員。
組織・人材マネジメントの未来、個人の
就業意識や価値観の変化などを研究。
著書に『戦略的「愛社精神」のススメ』など


― 30代無職のリアル就活日記【4】 ―

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