パワースポットを見るため朝から並んで整理券が必要!
―[[強欲すぎる願掛け]に唖然!]―
欲望溢れるスポットを、訪ねてみた!
話題のパワースポット、海外ブランドのファミリーセールに
自己啓発セミナーなど、各地にダダ漏れする欲望をウォッチ!
【運気を上げたい!】
今、東京でもっとも行列のできるパワースポットが、明治神宮御苑内の清正井だろう。手相芸人の島田秀平さんが運気が上がる、井戸の写真を携帯の待ち受け画面にすると願い事が叶う、と語ったのがブレイクのきっかけとか。雑誌や新聞でも報じられたため、ご存じの人も多かろう。
井戸を見るだけでも、朝9時から1時間ごとに配られる整理券が必要。それほどの労力をかける人々の欲望を垣間見るべく、11月のある土曜日、御苑を訪れた。
到着したのは朝10時すぎ。すでに11時台の整理券が配布されていて、14番目の整理券をもらう。前に並ぶ中年女性は、『「また会いたい」と思われる人の38のルール』という本を熟読。後方から聞こえてくるのは、どこかの方言。遠路はるばる来たのだろうか、ガイドブックを開きながらボソボソとカップルが会話を交わしていた。
11時前にようやく許可が出て、この時間の整理券を持つ入場者100人近くが順々に入っていく。目的の井戸までには、歴史ある建物や池など見どころもあるが、大半の人は目もくれず、足早に井戸に直行。寄り道しながら井戸の前に着くと、すでに50人ほどの列が。
井戸を目前にお預けを食らうことさらに15分。ついに井戸とご対面。で、そのとき目にしたのは、黙々と井戸にケータイを向けて撮影する人々。ある中年男性は、何度も違う角度から井戸を激写。その姿はある種、異様にも見えた。
そして撮影が終われば、用は済んだとばかりにさっさと退散。ここに辿り着くまで1時間も並んだのに。帰り道、案内係の男性が、紅葉を背景に撮影しようかと申し出てくれていたのだが、皆、紅葉にはまるで反応薄だった。
整理券は9時から配布される。土日は昼で1日分が終了してしまうとか。
待ちに待ってお目にかかる井戸との対面時間はわずか
高尾山は開運テーマパーク
一方、翌日の高尾山。修験道の地であり、江原啓之さんも修行した場所として知られる、由緒正しき東京のパワースポットである。加えて、昨今の山ブーム。さらには、紅葉のベストシーズン。皆、パワースポットでハイキング気分を味わえて、紅葉狩りもできるのはお得!と考えたか、京王線高尾山口駅に到着した14時には、ロープウエーもリフトも30分待ち。
頂上を目指して歩き始めれば、山道にある、頭をなでると開運を引き寄せるというタコの像にも人だかり。薬王院境内のくぐると願いが叶うという「願叶輪潜」にも行列と、まあ待つのが当たり前の開運のテーマパーク状態。下山のロープウェー乗り場も大混雑。仕方なく徒歩で下山。皆の運気は上がったのだろうか? 翌日、筋肉痛で脚が上がらなかった人が多数いたことだけは確かだと思われる。
高尾山薬王院境内にある「願叶輪潜」には20mほどの行列ができていた
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