雑学

百貨店の新設・増床が集中。供給過剰で街は混乱!?

Part.2 『大阪の2011年問題』
百貨店の新設・増床が集中。供給過剰で街は混乱!?


長引く不況に高齢化、消費の落ち込み……。これらの社会問題が契機となって顕在化したのが「大阪2011年問題」だ。全国的に百貨店の閉店・撤退が続くなか、大阪市の中心部では、’11年前後に百貨店などの大規模商業施設の新設・増床が集中。’04年比で売り場面積は約1・5倍にまで拡大するのだ。

「過去の百貨店業界では、売場面積増=売り上げ増という単純な法則が成立していた。しかし昨今の不景気や、急速な生産年齢人口減による消費の減少から売り場効率が低下しており、大幅な供給過剰が懸念されています」(日本政策投資銀行関西支店・坂田枝実子氏)

 では百貨店側の対策は?

「方向性は2つです。一つは高級品の取り扱いを再開するなどして、高級化を目指す『百貨店の原点回帰』。もう一方は、コストカットや内製化などにより『価格・費用重視』を推し進めるタイプです。各百貨店が同質化せず、得意な方向性で顧客に訴求していこう……という姿勢が見られますね」(大阪商工会議所・長谷川有基氏)

 また地元・大阪はこの「2011年問題」を逆にチャンスと捉え、街の活性化に取り組んでいる。

「大規模商業施設と商店街の連携をサポートし、地域全体で商業を盛り上げていく予定です。また、国内外からの誘客も強化します。中国人観光客が増加すれば、将来の人口減などに起因する消費減少額の約6割を補完できるという調査結果もあります」(長谷川氏)

 発展の契機となるか、それとも大混乱が起こるのか……大阪経済には重要な年になりそうだ。


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キタ、天王寺・あべの、ミナミの3エリアで百貨店などの商業施設の
新設・増床が集中。今春に三越伊勢丹が新設されるキタは未曾有の激戦区


― 深刻&爆笑[2011年問題]の真実【2】 ―




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