更新日:2015年04月17日 14:28
お金

エアコン、炊飯器etc.家電株の狙い目はニッチ特化銘柄

昨今の株式市場を賑わせているシャープなどの家電関連銘柄。シャープは一時100円台に落ち込むなど売り込まれ、割安に見えなくもない。そのほか家電株も赤字を出しているが、押し目の買い時はあるのか?日本が誇る製造業に復活の兆しはあるのか、その最前線を追う! ◆ニッチな分野に負けない技術を持っている会社は強い!  日本の家電銘柄をめぐる状況はやっぱり厳しい。(※詳細はこちら⇒https://nikkan-spa.jp/300041)とはいえ、投資に値する銘柄は家電関連株にある……。 「ニッチに特化した銘柄で、国内で製造していない製品の銘柄がイイと思いますよ。日本で生産すると、商品価格に社員の社会保障費を織り込むので、高くなってしまいます。今のビジネスモデルは中国や東南アジアなど人件費の安い所で作って売るのがほとんど。例えば、富士通ゼネラル(東1.6755)。以前は家電全般を作っていましたが、今は完全にエアコンに特化している。ほかには象印マホービン(大2.7965)も業績好調。炊飯器に特化している上場企業はほかにない」(経済アナリストの山本伸氏) ⇒富士通ゼネラルのチャートはこちら
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=300128
富士通ゼネラル

山本氏推薦銘柄のエアコンメーカー。生産拠点を中国とタイに置き、欧州、豪州、中東などでも高シェアを誇る。新興国の開拓が好調で業績も株価も右肩上がり。「海外に生産拠点があるのが強み」(山本氏)

 世界全体を見るとパンよりも米食のほうが多いことも勝因だ。 「実際、米食である中東の人が日本に来ると象印の炊飯器を買っていたりするんです。他のメーカーが追随できないような商品を作れば、世界的な需要にも繫がる」(同)  総合家電ではなく、独自に特化した分野を作り、そのなかで一番になることが大事なのだ。 ◆勝ち馬に乗るのが株式投資の王道  一方、カブ知恵の藤井英敏氏の見立ては右肩上がりの銘柄を探すというスタンダードなもの。 「そもそも株式投資の王道は勝ち馬に乗ることです! 今の勝ち馬はやっぱりアップルでしょう。アップルに関連した銘柄はやっぱり業績も好調です」  とはいえ、その銘柄たちをどう選ぶかが問題だ。 「筆頭はタツタ電線(東1.5809)でしょうか。スマートフォンに欠かせない『電磁波シールドフィルム』を作っていて、シェアは9割以上。他には、iPhoneやiPodの付属イヤホンを作っているフォスター電機(東1.6794)などでしょうか。今の世界標準を作っているのはアップルですが、日本の規格が世界標準になる製品が出てこないとダメですね。今まで、CDやVHSがあったから、日本の家電銘柄は強かったわけですし」(藤井氏) ⇒タツタ電線のチャートはこちら
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=300129
タツタ電線

総合電線メーカー。スマートフォン向けの電磁波遮蔽フィルムが利益柱になっている。「シェアは9割以上あり、スマホには欠かせない技術。アップルからiPhone5も出ますし、今後も注目です」(藤井氏)

 総合家電メーカーで儲けるのは厳しくとも、ニッチな分野や勝ち馬に乗っている銘柄をスクリーニングしてみたら思わぬお宝銘柄に巡り合えるかも。 【藤井英敏氏】 カブ知恵代表。日興証券、独立系投資顧問等を経て、’05年カブ知恵設立。歯に衣着せぬ語り口が個人投資家に人気 【山本 伸氏】 マネーリサーチ代表。経済情報誌『羅針儀』を主宰し、投資評論家として多数の講演・メディアに出演するなど活躍をしている 図版/ミューズグラフィック ― 逆境が続く業界で明暗[儲かる/損する]家電株これだけの理由【2】 ―
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