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社長や幹部の年収を知らない会社は危険!?

5年先まで生き残れる会社と、生き残れない会社の違いとは、一体何なのだろうか。ダメになりやすい会社の共通点を、産業構造、企業風土、財務状況などの観点から探っていく。あなたの会社は大丈夫だろうか?

◆消える会社の共通点:経営者が「説明をしない」

島出純次氏

島出純次氏

 会社を経営破綻に追い込む経営者は、感情で物事を判断する。それが端的に表れるのが「社員とのコミュニケーションを避ける」という態度だ。

「ダメな経営者にとって一番イヤな質問は『なぜ?』。論理的な理由がないことが露呈すると恥ずかしいからです。ではどうするかというと、何も言わない。社員に具体的な情報を与えないんです。意味不明な人事異動や組織変更があっても、周辺の人はおろか当事者にまで何の説明もしない。積極的に説明をしないことで、質問をシャットアウトするわけです」(事業再生のスペシャリスト島出純次氏)

 このような情報統制が行われている会社では、社員が「NO」と言えない空気が醸成されていく。

「その結果、くだらない慣習や時代遅れの価値観がまかり通っています。異常に早い朝礼や社歌などに誰もヘンだと言えない。高卒と大卒で職種に線を引いたり、中途採用社員を採っておきながら『外の人』として完全に信用しなかったりなど、昭和的な暗黙のルールも散見されますね」

 さらに、社長や幹部の年収を、ほかの社員はまったく知らなかったりする。

「’10 年以降、上場企業では1億円以上報酬を得ている経営者はそれを公開しなければならないことになったのですが、それに反対した経営者はすごく多かったんです。『社員に見られている』というプレッシャーがかかるので。破綻する会社では、破綻寸前でも社長の年収が7000万円くらいあって、それを知っているのは経理部長だけ……みたいなことがままある。結局、自分のフトコロが痛まない限り、会社の業績が悪化しても経営者はさほど危機感を覚えないんです。よって、秘密主義で、給料もたっぷりもらっている経営者は、真剣に市場を見なくなってしまうわけです」

【島出純次氏】
企業再建のスペシャリスト。慢性的な営業赤字に陥っていた老舗企業にて常勤取締役を務め、黒字転換および4年連続で成長させた

― [5年以内に消える会社]の判断基準【4】 ―




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