松ケン、キムタクetc.豪華な駄作映画選
―[悶絶![トンデモ映画]ベスト42]―
世の中には一般的常識をはるかに超えた映画がある。超大作のはずがトホホな感じだったり、芸術的すぎて意味不明だったり、エログロすぎて正視できなかったり……。そんないろんな意味で“すごい映画”を選者がセレクト。秋の夜長に、ぜひお試しあれ!
◆映画批評サイト「破壊屋」管理人が選ぶトンデモ映画5選
『白いリボン』
監督/ミヒャエル・ハネケ
ドイツのとある村で次々に起こる事件を描いた作品だけど、犯人の正体を劇中では描かないので最初から最後まで嫌な雰囲気だけが漂う。実は「こういう嫌な雰囲気がナチスを生み出したのです」というテーマなんだけど、そのテーマも劇中では描かないので観ているほうは嫌な雰囲気にさせられるだけ。でも世界中で映画賞を受賞した名作だ。
『ウルトラミラクルラブストーリー』
監督/横浜聡子
豪快なタイトルだけど、畑に埋まって遊んでいたら死んでしまった松山ケンイチが蘇って恋をするというタイトルどおりの映画。それを一生懸命理解しようとする観客をさらに突き放すラストシーンも印象的だ。
『リボルバー』
監督/ガイ・リッチー
今までに誰も思いついたことがない衝撃のトリックをやってやる!という意気込みの結果、成立していないトリックを使ってしまったトンデモ映画。世間から難解と呼ばれている映画の正体は、たいていそんなものである。
『2046』
監督/ウォン・カーウァイ
監督本人が「何も考えずに撮影した」と豪語しているだけあって、筋がまったく通っていない駄作。喘ぎ声対決をするトニー・レオンとチャン・ツィイーや、アンドロイドとエッチする木村拓哉など、アジアの大スターたちの醜態が見どころ。
『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』
監督/トラン・アン・ユン
現代を舞台にキリストの受難を映像化しようとして失敗した作品。十字架などのイメージを読み取る必要があるので難解に感じるかもしれないけど、最も難解なのはキリストを演じるのが木村拓哉だという点だ。なぜキムタクがキリストに?
取材・文/石島律子 漆原直行 昌谷大介(A4studio)
― 悶絶![トンデモ映画]ベスト42【8】 ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ