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mixi経由の相乗りで宮城へ 見極めをして応募するのが肝心

 mixi内で急増している”相乗り&ボランティア仲間”募集。「ネット上で知り合った人と組んで、ボランティア活動!?」と多少の不安を覚えながらも”ボランティア歴10年”という40代女性リーダーを中心に結成された40人弱の集団に参加してみた。  全国各地から集結した面々は年齢層も20~50代と幅広い。連絡はもちろん雑談さえも、電話・メールではなくすべてmixiコミュニティ内のトピックで行うのが彼らの基本ルールだ。 「報道ではなく、現実をこの目で見たい」 「口より行動。役に立ちたい」  など熱い言葉が並ぶが、なぜかボランティアとは関係ないリーダーの<身の上相談トピック>も乱立。参加者らはリーダーに励ましの言葉をかけたり、一挙手一投足を褒めちぎる。異様な光景ではあれど、往復のバスチケットや宿泊先は手配されたものを受け取るだけ。すべて手配済みという態勢は初心者にとってはありがたい。  宮城県の沿岸部で、主にヘドロなどの泥出し・瓦礫の撤去作業にあたる。30cmも積もったヘドロを除去しようとしても、畳1枚分だけで1時間以上かかってしまう。これほどハードな作業だったとは。一輪車で泥・瓦礫を運ぶ腕はパンパン、膝も笑っている。私だけじゃない、20歳の女子学生も、40代後半の中年男性も一様に辛そうだ。5時間弱の作業後には、ヘドロなどで全身泥まみれ。だが3日間の作業が終わると、今までにない達成感が体を包み込んだ。さらに、地元の方からの「助かりました。ありがとう」という一言に感動する我々。 「”ウサビッチョ”さん、また来たいですね」  ただし、最後くらいはmixiネームではなく、本名で呼んでほしかった……。  終了後、全員に直接別れを告げるも「挨拶トピックも立てて帰って下さいね」と一言。”mixi内で交流する”それは絶対らしい。  mixi内の募集でも、中には宗教じみた勧誘や女性のみの募集など怪しげなものも存在する。”本当に純粋なボランティア募集なのかどうか”と、主催者のプロフィールをくまなくチェックするのも手。mixi独特の文化に驚きつつ、ほんの少しだが被災地のお役に立てた充実感は何物にも替えがたい貴重な体験になった。
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「男2:女2相部屋で」と怪しい書き込みも
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「GWを過ぎたら一気にボランティアが減ってしまう」。現地では不安の声も上がっていた
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