政府がすべきことは「減税して内需拡大」の一択だ!

いよいよ12月16日に迫ってきた衆議院議員総選挙。民主か自民か、それとも第三極か!?、と連日メディアが騒ぎ立てている。そんななか、ぐっちーさんが、本質を見極め、日本経済のためにやるべきことを語った。

⇒【前編】はこちらhttp://nikkan-spa.jp/342874

◆株価が上がっただけで景気回復と言えるか?答えはNOです!【後編】
(現役金融マン ぐっちーさん)

 誉めるつもりはありませんが、自民党が野党時代の3年間にあれこれ試行錯誤してきた政策の総合集が今回の政策の骨子です。経済政策も、経済成長目標を掲げる、日銀法を改正する、あたりが目新しい政策ですが、いずれも前総裁のときに出ていた話ばかり。要するに安倍総裁が脱線して勝手に「輪転機」話をしただけ。問題にするなら彼の理解能力と知識の不足、あるいは相変わらずの失言癖、というリーダーとしての資質の問題で政策の問題ではないでしょう。それを原典も確かめもせずに尻馬に乗る大手メディアの浅はかさは嘆かわしい……。

 白川総裁は当然反論。11月26日の名古屋で行われた講演会にて、いつもの通り極めて冷静かつお上品に自民党政策の問題点を指摘したのが下記の図。これはマネタリーベースといって、お金をどのくらい市場に投入してきたかという量をアメリカFRB、欧州のECBと比較したもの。FRB、ECBはリーマン・ショックのあとにあわててマネタリーベースを増やしたので、その時期に限ってみれば確かにFRBは日銀を上回っています。

マネタリーベース

マネタリーベースの対GDP率の上昇幅は、リーマン・ショックに限定しても、積極的といわれる欧米諸国と同程度である

 しかし、日銀は今の緩和政策を’00年から継続しており、それらを合計するならGDP比ではFRB、ECBの倍に近いマネーをすでに市場に投入しています。これもメディアの悪い癖で、日銀が積極的に緩和していない……と平気で書く。ですがこの表で、全くの嘘だ、ということがわかります。つまり日銀はこれ以上やることはない。成長目標を立てるのは結構ですが、この不況期に増税なんか決めちゃって、“一番やることやってないのはあんたたち政府ですよ”、という白川総裁の強烈なメッセージがこのグラフに込められているのです。

 解決法は一点だけ。GDPの80%が内需の日本は、内需拡大しか切り札がない。ではどうするか。国債市場の安定している今、減税などで消費を拡大。250円の牛丼を1000円のステーキランチに変えることこそが重要なのです。

【今週の数字】
12年10月の日銀のマネタリーベース
約128兆円(11月2日発表)
11年10月のマネタリーベースで見ると、約115兆円。日銀はこの1年を見ると確かに市場にマネーを投入しているのだ。日銀をどうこう言う前に、次の政権には、ぜひやるべきことをやってもらいたい

【選者】現役金融マン ぐっちーさん
ウォール街で20年生きてきたノウハウをブログに執筆し、いち早くサブプライムローン問題に警鐘を鳴らしていたアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://guccipost.jp/)を主宰している

図版/ミューズグラフィック
― 日銀のせいにせず、政府がやるべきことをやればいいんです【2】 ―

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