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2年目のダルビッシュ 英語力が進化している【動画】

コルビー・ルイス,ダルビッシュ有

広島ファン感涙!? 元カープ、コルビー・ルイスがプレゼンターに

 ダルビッシュのメジャー2年目は「地元ファンの前で通訳なしのインタビュー」という新たなチャレンジで幕を開けた。

 先週、レンジャーズの本拠地アーリントンで行われたファンフェスタ(ファン感謝イベント)。ダルビッシュも出席したこのイベントには寒空の下、多くの地元ファンが集い、サイン会や昨季のチーム内表彰などが行われた。会場ではDJによるクラブミュージックがガンガンに流れ、バンドによる生演奏ライブも。アメリカらしい華やかなイベントだった。

 サイン会で大人気だったダルビッシュは、昨季のチーム最優秀新人賞を受賞。ダルビッシュにトロフィーを手渡したのは、元広島の同僚コルビー・ルイスという、プロ野球ファンには嬉しいツーショット。ダルビッシュと同じく日本球界での活躍を経てレンジャーズに来た経歴から、ルイスがプレゼンターに選ばれたようだ。

 ダルビッシュ1年目の通訳を務めたジョー古河氏(環太平洋担当国際スカウト)は、メディア取材に最も協力的だった人物に送られる「グッドガイ賞」を受賞。この賞は、チームを間近で見続けてきた地元番記者たちの投票によるものだ。

 メディア取材への協力度をはかるのであれば、本来この賞は選手のためものである。しかし今回のように、裏方スタッフにも平等にスポットライトを当てる――。「アメリカン・スポーツビジネス」の人気の秘訣は、さっきまで同じ立場だった人が、瞬時にヒーローに変身する、つまり、身近に感じていた人間が、憧れの対象へと瞬時に変化する心の動きを意識した「インナーマーケティング効果」を上手く活用しているのだ。

 さて、ダルビッシュはトロフィーを受けとった後、他の受賞選手と同じくステージ上で簡単なインタビューを受けたのだが、ここでハプニング(?)が。椅子に座りマイク持ったダルビッシュは、ステージ袖にいた古河氏を手招きするが、司会者の女性リポーターが「あっち行って!」と笑顔で古河氏を追い返す。こうしてまさかの「ダルビッシュ通訳なしインタビュー」がはじまった。

 絶体絶命のピンチ(?)に苦笑いのダルビッシュだったが、司会者の質問をしっかり理解し、短い言葉ながら堂々と、的確に応えていたのはさすが。インタビューの最後、司会者から「Shout-out(ファンへのメッセージ)」を求められた場面だけは、意味がわからず冷や汗をかいたが、最後は司会者の女性と共に「Go Rangers!!」の掛け声で会場を湧かせた。

ダルビッシュ有

通訳なしでの初インタビューにタジタジ? 写真/mikaotx

 日本人選手には、イチローのように英語でのインタビューを全く行わない選手もいる。(もっとも、クラブハウスや球場の外などでは流暢な英語で周囲を笑わせているようだが)「母国語で丁寧に言葉を選びたい」という姿勢も理解できるが、その一方でラテン系の選手たちは、強烈なスペイン語訛りにも臆することなく、堂々と英語で受け答えする。たとえそれが片言の英語であっても、ファンに向けて直接言葉を届けようとする姿勢は、おおむね好意的に受け止められるものだ。

 ダルビッシュの生き様が、野球以外の面でも多くの共感を得ているのは、実は誰もが憧れている「グローバル化」に、ダルビッシュ自身が人目をはばからず挑戦し続けているからなのかもしれない。

●ダルビッシュ英語インタビュー動画(mikaotx)
http://mikaotx.exblog.jp/18348925/

<取材・文/スポーツカルチャー研究所>
http://www.facebook.com/SportsCultureLab
海外スポーツに精通したライターによる、メディアコンテンツ制作ユニット。スポーツが持つ多様な魅力(=ダイバーシティ)を発信し、多様なライフスタイルを促進させる。日刊SPA!では3月に始まるWBCや、MLBの速報記事を中心に担当




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