業務とは無関係の理不尽な“指導”がまかり通る社内
顧問の懲戒免職が報じられた桜宮高校体罰事件。女子柔道日本代表内での暴力・暴言によるパワハラ事件など、行き過ぎた体罰行為に世間の注目が集まった。まだまだ火種が尽きない体罰問題。それは会社の中にも同様に存在する。社会の闇の深淵にSPA!が迫った。
◆指導の枠を超えた理不尽な“しごき”
社内体罰は何も暴力に限った話ではない。
「ノルマを達成しなかったときに、製品を売れなかった理由を細かく項目ごとに書かされ、自己分析させられます。その後、上司相手に販売シミュレーションをすることを毎日強要されるのですが、その際にダメだった点を延々となじられます」(訪問販売・28歳)と、ノルマ未達成について厳しい「詰め」は社内体罰に繋がりやすい。これがエスカレートすると、「予算を達成できなかったときに上司から『ほかの会社ならクビになってるぞ。指でも詰めるか?』と言われて、カッターを突きつけられた」(医療機器販売・31歳)というヤクザまがいの恫喝になる。こうなれば立派な言葉による体罰である。
暴力や暴言でなくとも、「説教」の名のもとに業務とは全く関係のない理不尽なことをやらされることもある。
「スクワット1000回や、腕立て連続1000回。途中で詰まると最初からやり直しをさせられ、一向に解放してもらえない。終業後、他の社員も大勢いる中でやらされるので、もはや公開処刑としか言いようがない」(製薬・30歳)
「知人の話ですが、新人時代は、飲み会などでの粗相や、営業先で失礼があったときは、丸刈りにさせられて土下座で謝罪&正座で反省が基本だったそうです。それから数年たって先輩となった彼に会ったとき、後輩を同じように扱っているのを知って、引きましたね」(テレビ・28歳)
「昼食時に4~5人で定食屋に行くと、勝手に超大盛りを注文され、全部食べないと説教。飯を追加注文された上に、先輩たちが残したものまで残飯処理を科させられる。さらに、吐きそうになるとペナルティとしてまた追加されて……と無間地獄が延々続く」(金融・26歳)。
このような体育会さながらの“しごき”の伝統は会社内でも引き継がれていくようだ。
「仕事の指導」が言い訳として成立するならばまだいいほうで、もはや単なるイジメとしか言えないようなケースまである。
「『男なのに声が高くて、オカマみたいで気持ち悪い。営業先に連れていけないから直せ』と強要されました。でも、生まれついてのものなので直すこともできず、『オカマ、気持ち悪い』と言われ続ける日々で、精神的に参っています」(機械・30歳)
「部署異動に伴い、引き継ぎのために書類を作成。そうしたら、前の部署の先輩から書類について徹底的にダメ出しされた。次の日が休みだったが出勤するように言われ、そのときにも徹底的にダメ出し。週が明けて、さらに直しているのにわかりづらいと延々とダメ出し。結果、軽いノイローゼ状態になりました」(番組制作・28歳)。
― 教育現場よりヒドい![会社の体罰]被害者が叫ぶ悲痛な声!!【4】 ―

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