斎藤工「役者には名前なんていらない」
※2/26発売の週刊SPA!「エッジな人々」では、斎藤工がさらなる役者道について語っている。
<本誌構成/木俣 冬 撮影/齋藤清貴 再構成/SPA!編集部>
2001年にデビュー以来、長らく「イケメン俳優」のイメージが強かった斎藤工。だが、本人はいたって地味で硬派(むしろ変人?)な男である。NHKの朝ドラ『ゲゲゲの女房』の小峰章(つげ義春がモデル)役、三池崇史監督『愛と誠』の岩清水役(「君のためなら死ねる」の名台詞でおなじみ)などでブレイクし、周囲の視線にも変化が……。この数年、ぐんぐんと活躍の幅を広げている斎藤の、揺るぎない信念に満ちた“役者道”とは、「斎藤工として認識されないこと」だという。
「『斎藤工が役を演じている』のではなく、『そのキャラクターがドラマの世界に存在する』と思ってもらえるところを目指してやっています。僕は役者って名前なんていらないと思っているんです。今の時代、ネットで情報がたくさん得られるから、『斎藤工』で調べたら出演作もプロフィールもすぐわかる。でも、役者にとっては、それは余計なことで、純粋に役を見てもらうためには、素性を明かさないほうがいいとさえ思うんですよ。本来は『見られている』ことをいかに殺すかという仕事なんで」
確かに、その舞台にいかに自然と存在するか、というのは俳優にとってもっとも難しい作業とも聞く。
「役者ってタレントやアーティストとは違って、作品の駒でしかないんです。例えば、三池崇史監督と初めて仕事をしたのは『十三人の刺客』だったんですけど、監督はそのことを覚えてなかったんですよ」
『十三人の刺客』といえば、ものすごく濃いキャラクターたちが大結集した作品ではあったが、さすがにそれは悲しくないだろうか?
「いや、全然いいんですよ。斎藤工として認識されないことが僕の目標だから」
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