デジタル

似顔絵アプリに「ハマる女子/ハマらない女子」の違い

20代女性を中心に似顔絵を作るアプリがジワジワと流行中。作品作り? 自撮りの代わり? それともただの話のタネ? 一体、何が楽しいのか似顔絵アプリユーザーたちにその真意を聞いてみた。 ◆似顔絵アプリ好きにはある共通点があった
似顔絵

取材時にその場で作ってもらった架空の人物の顔。本来ヒゲとして使うパーツを拡大させて服のように見せる裏ワザ的使い方

 前回(https://nikkan-spa.jp/417269)に続き調査を進めると、似顔絵アプリにのめり込んでいくタイプと、そうでないタイプに、大きな違いがあることがわかった。どうやら、自撮りが好きな層はさほど熱中せず、自分の顔の見せ方にあまりこだわりがない人ほど似顔絵アプリを楽しんでいるようなのだ。自撮り好きの自己愛は、似顔絵アプリとも親和性が高そうなものだが、一体なぜ? 自撮り好きの西野さん(20歳)はこう語る。 「似顔絵アプリは完璧じゃないので、どこかで妥協しなければならないんです。自撮り好きな人は、角度や表情をキメて、完璧に加工したい。自分の顔をかわいく自己プロデュースしたいんです。もちろん、誰かが作ってくれるぶんにはうれしいんですけど、自分で作るとなると、パーツが限られている似顔絵アプリにはもどかしさを感じるはず」  西野さんとは対照的なのが、山本さん(21歳)だ。“盛る”ことにあまり興味がなく、「欠点のある自分の顔も好き」とすがすがしく言い放つ。また、山本さんによると、似顔絵アプリで最も重要なのはむしろ“自分の顔の欠点”だという。 「似顔絵はかわいく作ろうとすると似なくなるので、理想の自分を作りたい、と思っていたらダメ。似せるには、出っ歯や二重あごといった、本来欠点である部分を誇張する必要があるんですよ」  欠点を誇張するということはつまり、自分の顔を客観視できていなければならない。自分の顔で何かをする、という点では自撮りも似顔絵も同じはずだが、その本質はまったく異なるのだ。自撮りは顔の欠点をいかに隠して“盛る”か。一方、似顔絵はむしろ欠点を利用していかに“本物に似せる”か。  しかし、そう考えると、友人同士で作り合う場合は、互いの仲の良さを測るツールにもなりそうだ。実物以上にかわいく作ってきたら相手は自分に気を使っていることがわかり、欠点を誇張しすぎて不細工に作ってきた場合は、気の置けない仲だと思っているのか、それとも悪意があるのか、果たして……。男性が迂闊に女性の顔を作るのも、いらぬトラブルを生むかもしれない。似顔絵アプリ、ポップに見えて意外と恐ろしいアプリである。 ⇒【画像】山本由梨さん(仮名・21歳)実際の顔写真&似顔絵
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=417319
⇒【画像】西野里佳子さん(仮名・20歳)実際の顔写真&似顔絵
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=417322
※本文中の名前はすべて仮名。 取材・文/朝井麻由美 撮影/渡辺秀之 ― なぜハマる?似顔絵アプリ 【2】 ―
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