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なぜ国内ではSIMフリー・スマホが少ないのか?

SIMフリー, スマホ 携帯電話の「どこのキャリアがいいか問題」は、依然多くのユーザーから注目されるテーマだが、スマホが普及した今、確実に高まっているのが「SIMフリー端末」へのニーズ。キャリアにしばられずに携帯電話を使いたい……というユーザーが増えているのだ。

「『ケータイWatch』のアンケートでも、回答者の8割以上が〈SIMフリー端末がほしい〉と回答しました。SIMフリー端末のメリットとは、数あるMVNO(ドコモ回線を間借りして安く提供する事業者)の中からおトクな回線を選んで、月々の維持費をカットできること。さらに、海外旅行に行ったときは現地の格安SIMを利用できます」(モバイル評論家・法林岳之氏。以下同)

 MVNOには「通信速度が制限される代わりに安くなるプラン」(例/送受信最大150kbpsで980円)、「データ転送量が制限される代わりに安くなるプラン」(例/月1GBで1980円)など、多彩なプランが用意されている。使い方に応じて、3大キャリアの定額データ通信プラン(月約4000円)より大幅にコストカットできるのだ。国際ローミング時のデータ通信も、3大キャリアなら一日3000円ほどかかるが、現地のSIMを使えば、わずか1000円程度で無制限に通信できる国も少なくない。

SIMフリー

端末本体の裏側などに表示されている、郵便番号みたいなマークが技術適合認定。これがあって初めて、日本でも安心して使える

 しかし、これまでは一般ユーザーが日本でSIMフリー端末を買うのはハードルが高かった。

「日本国内でSIMフリーとして売られている端末のほとんどは、並行輸入の白ロム。近所の家電量販店で気軽に買うわけにはいきません。並行輸入品の中には日本の技術適合認定にパスしていないものも多く、これらを国内で利用するのは、厳密には電波法違反。民主党政権時代、技術適合認定を受けていない米国版iPadを使っていることをわざわざ自慢して、盛大に叩かれた現職(当時)の総務大臣もいましたが……(苦笑)」

⇒【写真あり】「話題のSIMフリー・スマホ寸評」はコチラ
http://nikkan-spa.jp/445584


 なぜこれまで、国内ではSIMフリー端末がほとんど売られてこなかったのだろうか?

d tab

ドコモのオンラインショップで発売された当初は一時的にサーバが重くなるほどアクセスが集中した「d tab」。1万円を切る価格で人気

「携帯電話業界では、長らく〈回線を売って稼ぐ〉というビジネスモデルが主流だったので、SIMフリー端末を売るという発想がなかったんです。しかし、ユーザーの数はすでに頭打ちで、回線を売って儲かる時代はとっくの昔に終わっている。そんななか、ドコモが3月末にタブレット端末『d tab』を出してきたのは、ひとつの事件と言えるでしょうね」

「d tab」はSIMフリーではなく、Wi-Fi専用端末だが、「ドコモ自ら、回線とセットになっていない端末を売り出したということに大きな意味がある。タブレットは2台目として持つユーザーが多いため、なるべく維持費をかけたくないというニーズを汲んだと同時に、ドコモとしては〈安価に端末を提供してコンテンツで稼ぐ〉というビジネスモデルにシフトしていきたいわけです」

⇒【後編】ドコモからiPhoneより「アップルからSIMフリー・iPhone」を!
http://nikkan-spa.jp/445583


【法林岳之氏】
おなじみ、モバイル業界のご意見番。PC誌などでビギナー向け解説記事やハードウェアの試用リポートを執筆。スマホ関連著書も多数

― 今こそ[SIMフリー・スマホ]がアツい!理由【1】 ―

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