更新日:2017年05月26日 19:44
デジタル

知っておきたいUSB充電の基礎知識

充電器の異常発熱、異音、フル充電が遅い、端末が認識されないetc.…… スマホのUSB充電にまつわる不安や不満を一挙解決! USB充電でありがちな誤った充電方法の解説と解決策をITライター・柳谷智宣氏に聞いた。 <NG>PCでスマホを複数台充電
USB充電

急速充電に対応した2A高出力の充電専用ポートを搭載した製品も。タブレットも充電可能。「U2HS-T201S」(ELECOM/2700円)

 スマホをPCにUSB接続してサクッと充電したい。ところが、認識しない・充電が遅いことも。 「PCのUSBポートは、規格や利用状況によって出力が異なります。最も出力のあるUSB3.0は900mAなので十分に充電できるのですが、機種によっては急速充電できません。また、隣接したポートにDVDドライブなどを接続した場合は十分に充電できない場合も。USB2.0は500mAなので充電に時間がかかります」  まずは使用しているPCのUSB規格の確認を。デスクトップPCのUSB3.0ポートは青色の場合が多くわかりやすい。また、スマホを接続するとソフトが立ち上がって鬱陶しいときもある。 「仕事用のPCにドライバを入れたくないという方もいます。充電専用ポート付きのハブや、充電専用ケーブルを使えば快適です」  便利なUSBハブだが、充電する場合には注意が必要だ。 「USBハブにはPCから電力をとるバスパワー式とACアダプタが付属するセルフパワー式の2種類の製品があります。HDDドライブやスマホを接続するのであれば、必ずセルフパワー式の製品にしましょう。最大2A出力のポートがあれば、スマホの急速充電やタブレットも充電できます」 ◆USB充電の基礎知識 ▼数値の読み方 USB充電器の出力電流は【A(アンペア)】という単位で表される。快適に充電するためには、タブレットは2A以上、スマホは0.9A以上(急速充電には1.8A以上)が必要と覚えておこう。【mA(ミリアンペア)】表記されている場合もある(1A=1000mAh)。出力が不明な場合は、充電器の裏面などに「出力(output)DC5V/2A」といった表記を探そう。 ▼キャリア純正品 各キャリアは、最大1800mA出力可能な急速充電器を販売している。古い充電器では、最新のAndroidスマホを急速充電できない場合も。購入時にポイントも使え、旧モデルも豊富に揃えた対応表があるので、仕様を確認して追加購入を検討したい。iPhone・iPadを取り扱うau・ソフトバンクでは、アップル純正充電器も販売している。 ◆USB充電の未来
柳谷智宣氏

柳谷智宣氏

▼スマホ同士で充電 2012年、USB端子で最大100Wまで給電できるUSB3.0の拡張規格「USB PD」が策定された。USBで高電圧・高電流が扱えるだけでなく、給電方向を状況に応じて変えることができることなどが特徴。「スマホやタブレットからノートPCへの充電、スマホ同士の充電に期待しています。ハンディプリンターなどもスマホから給電できれば使い方が変わりますね」 ▼大型スマホが増える!? 「スマホが高出力のバッテリーとして扱えるようになると、モバイルバッテリーはなくなってしまうかもしれません。大容量・大型のスマホが増え、今まで0.1g単位で重量を削ってきた設計の自由度が上がります。大型レンズや認証機器などを搭載したり、個性的な機種も登場してくると面白いですね」。常に頭を悩ませてきたバッテリー問題が解決し、スマホ自体も進化する!? 【柳谷智宣氏】 IT・ビジネスライター。PC歴は30年以上。現在は執筆プロダクションオデッセイ代表。雑誌やWebで企画・執筆を行う 取材・文/林 健太 ― USB充電、あなたの使い方は大丈夫?【3】 ―
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