ぐっちー氏「増税で税収が上がった先進国は一つもない」

消費税増税が来年の4月に行われ、税率は8%に引き上げられる。そして、’15年には10%へ。かねてから増税には反対の意思を示していたぐっちーさん。いま一度、その過ちを指摘し日本経済に警鐘を鳴らす。

⇒【前編】「アベノミクスは庶民に益なし」はコチラ

◆消費税増税で景気が良くなるなんておめでたい発想だ!【後編】
(現役金融マン ぐっちーさん)


 安倍政権は企業に賃上げを要請するなど社会主義国並みの介入も開始しました。一部の大企業は応じるそうですが、すでにその子会社に賃上げ分の仕入れ値下げの圧力がかかっていることを政治家は知らないのでしょうか。多くの中小企業はその圧力に備えて内部留保を高め、とても設備投資、まして賃上げどころではありません。

 実際、サラリーマンの給与は増えるどころか減る一方で、厚労省の毎月の労働統計によれば基本給と諸手当などを合計した「所定内給与」は現在に至るまで16か月連続の前年実績割れ。通常は消費増税前の駆け込み消費くらいは見込めるものですが、一部高額商品を除くとあらゆる分野で売り上げが減少。来年の増税に向けて既に消費者は節約モードに入ってます。これでせめて税収が増えるのなら、我慢した甲斐があるというものですが、ご存じのとおり、消費税や付加価値税の増税で税収が上がった先進国は過去に一つもないのです。

 日本も’97年に消費税を5%に上げましたが税収が低下しました。「アジア通貨危機の影響」と言う人もいますが、日本はむしろ救済する側にいたのだから、消費税の影響であることは明白です。

【今週の数字】
24年度日本の一般会計税収
42.6兆円
一般会計税収を細かく見ると、例年、消費税は全体の10%前後で推移。所得税・法人税の減少が全体に大きく影響しており、来春以降の消費増税が効果的とは考えにくい

消費税

消費税が5%になった'97年の53.9兆円をピークに、その後、日本の税収がその数字を上回ったことはない

【選者】現役金融マン ぐっちーさん
ウォール街で20年生きてきたノウハウからブログを執筆するアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://guccipost.jp/)を主宰している

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