雑学

微妙に残念なバンコクのロボットレストランに行ってきた

ロボットレストラン

踊っているロボ

 2012年にオープンした歌舞伎町のロボットレストランは、すっかり人気スポットになっているが、実はタイにもロボットを売りにしたレストランがあるのをご存知だろうか?

 2010年ごろにタイのマスコミに取り上げられ人気になった、ロボットがサーブしてくれる日本料理レストラン「春(はじめ)」である。2014年になった今、すっかり話題にならなくなった「春」は、現在いったいどうなっているのだろうか? ホームページも2011年のキャンペーン価格で止まっており、まだやっているのかという不安がよぎる。

 さっそく現在の店の様子を見に行ってきた。

 バンコクの外れに位置する「春」は焼き肉もしくはしゃぶしゃぶをメインにした食べ放題レストランで、寿司や丼物も置いている。

 店についてみると、記者の不安をよそに、「春」は、いまもそこそこに客足は確保できているようだ。入り口に立つ店員に人数を伝え中に案内される。想像ではレストラン内をロボットが歩きまわり、テーブルに料理を運んでくれる、というシーンが浮かんでいたのだが……。

 実際の店内では、ロボットはガラスに囲まれた専用の通路の中にいて、客席はコの字型にそれを取り囲むように座らせられる。いわば、回転寿司のコンベアがロボットによる往復運動に差し替えられただけだった。なんだろう、このがっかり感は……。

 テーブルにセットされた液晶パネルから注文するというハイテクさはあるものの、肝心のロボット自体は1980年代のデザインを彷彿とさせるようなシロモノで、そこに無理矢理カブトをかぶせたものだ。

 注文を入れ、料理ができあがると厨房の窓口からロボットの手のお盆に料理が載せられ、動き出す。レールの上を猛スピードでやってくる姿は自動車工場のロボットのよう。ロボットはガラスの向こう側を行ったり来たりし、お盆を定位置に置いていく。作業が完了すると窓が開き、客が自分でその料理を取り上げる。

⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=579218

 最初はこれでスムーズに行くのだが、皿だけを取り上げるとお盆が定位置に残るため、ロボットは新しく持ってきた料理を置くためにそのお盆をどかす作業をしなければならない。これがまたパズルのように隣のテーブルの空いているところに持ってきた料理を置き、空いているお盆を取り上げて別の場所に置き、さっきの料理を持ち上げて……、書くのが面倒になってきた。とにかく、ロボットがしばしガラスの中で右往左往するのである。

 はっきり言って人間が運んできた方が断然早い。では、この間店員はなにしているのかというと、同僚と談笑。最初の案内と、パネル操作説明、会計、最後のテーブルの片付けが彼らの仕事なのだ。

 さらに、ロボットたちなのだが、これが一定時間毎に音楽がかかり突如踊り出すのである。いやいや、料理運んでくれよ、というツッコミが思わず出てしまう。ロボットの手は見ようによっては「ファッ○・ユー」の形なので、おちょくられているような気になり、なおのこと腹が立ってくる。ダンスが終わると日本語のアナウンスで「拍手をありがとう」と言い出す。実際に拍手をしているのは店員だけだし……。

 味に関しては連れのタイ人は「イケる!」と褒めていたけれども、日本人にとっては焼き肉の肉はともかくタレがどうにもおいしいとは言えない味。

⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=579221

 とはいえ、興味がある人はバンコクの観光スポットであるナイトバザール「アジアンティーク」に近いので、その前の腹ごしらえにネタで行ってみてもいいかもしれない。

●店名:春(はじめ)ロボット・レストラン
●Web:http://hajimerobot.com/

<取材・文・撮影/高田胤臣>




おすすめ記事