ニッチ機能でマニアを掴む!素晴らしき変態ガジェットの世界
―[素晴らしき変態ガジェットの世界]―
まったく一般向けではないが、ニッチな機能で一部のマニアのハートをたまらなくくすぐる……それが「変態ガジェット」。スマホ、タブレットの奥深さが感じられる逸品を一挙紹介!
◆ユーザーのピンポイントなこだわりを具現化!
デジタル製品の歴史の中、常に「変態ガジェット」の姿あり。例えば過去には、ディスプレイが回転して縦向きになるPC(縦長の文書を作成するのに便利)や、デュアルディスプレイを搭載したPC(複数のウィンドウを開いたときに見やすい)などがあった。フルキーボードを搭載したウィルコムのPHS「W-ZERO3」(シャープ製)は、物理キー好きのハートを鷲掴みにしたものだ。
これらに対して「普通にディスプレイを2つ買えばいいじゃん」とか、「フルキーボードにこだわらなくても、すぐにフリック入力に慣れるよ」なんて物申すのは野暮。ユーザーのピンポイントなこだわりを1台で具現化する……これぞ変態ガジェットの真髄なのだ。
世がスマホの時代に移ってからも変態端末は折に触れて登場した。2画面2つ折りスマホ(開くと大画面として使える)として話題になったドコモの「MEDIAS W N-05E」(NEC製)などを覚えている人もいるだろう。
もっとも、こうした“尖った”端末は、国内のスマホ市場からは徐々に姿を消しつつある。キャリア主導の製品開発の中では、いわゆる“売れ筋”以外の製品が生き残るのはなかなか難しい。
だが、それで「スマホやタブレットなんてどれも同じ」になってしまうのはつまらない。世界を見渡せば、面白い端末はたくさんある。スマホ、タブレットの“成熟の証し”である変態ガジェットの魅力に、今こそ注目せよ!
◆スマホとタブレットのいいとこ取りを目指せ!
変態端末といえば必ず名前が挙がるのが、台湾メーカーのASUS。’12年春に発売された「Padfone」は、「スマホとタブレットが合体する」というギミックで人々の度肝を抜いた。
スマホをメインに使いつつ、たまにはタブレットの大画面を使いたい……というニーズは確かに多い。もっとも、そういう場合はスマホとタブレットを2台持ちし、テザリングでタブレットを使うのが一般的。そこを「合体」させてしまうのが変態の変態たるゆえんだ。
「端末を複数台買うよりは安く済むのでおトク感がありますよね。それ以前に、ASUSにはこれまでにないガジェットを作りたいという情熱をヒシヒシと感じます。きっと開発にオタクがいるんでしょう(笑)」と話すのは、香港在住の携帯研究家・山根康宏氏。
「そんなASUSの新製品は、1台でWinノート、Androidノート、Winタブ、Androidタブ、Androidスマホという5つの形状に“変態”する驚きのシロモノ。その名も『トランスフォーマー』です」
さらにフランスでは、「ASUSよりも先にPadfoneのアイデアを持っていた」と豪語するメーカーが、同様のスタイルで「どのメーカーのスマホとも合体できる」タブレットを展開。合体には専用のアプリケーターを使用し、「Nexus4」や「GalaxyS3」などに対応している。
一方の我が国では、スマホとタブレットのいいとこ取りをしたいという情熱が「スマホを極限までデカくする(通話のできるタブレット)」という形で進化中。ドコモの「SH-06F」(シャープ製)は、7インチタブでありながら、ジャスト新書サイズで233g。スマホ代わりに使っても違和感のない、唯一のタブレットといえる。
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