ヤリチン男は「女をオトす店」を持っている
意中の女子との初デート。そこでまず問われるのが店選びのセンス。まずは記者の知人女性数人に話を聞くと、こんな回答が返ってきた。
「チェーン居酒屋は絶対にイヤ。安い/高いが問題じゃなくて、そこをデートに選ぶセンスを疑いたくなるし、その人と遊んでも楽しいことがなさそうな気にさせる」(29歳・雑貨メーカー)
「まんが喫茶や雀荘が入ってるような繁華街にある雑居ビルもキツい。どんなにいいお店でも、店を出たあとにあの汚くて小さなエレベーターに乗ることを考えると、一瞬で酔いがさめる」(33歳・アパレル)
予想どおりの答えが返ってきたが、まあ店選びに関しては女性誌で紹介しているような「女子ウケのいいお店」を選べばまずハズすことはないだろう……と安易に考える記者に対して苦笑するのは、500人斬りのヤリチン男・M樹氏(35歳・広告プランナー)。
「ヤリチン仲間の間では定説だけど、雑誌に載ってる評判のお店を選ぶのはみんなやってることでサプライズがない。一番効果的なのは、“馴染みの店”に呼ぶことですよ。話題のお店に連れていっても『ああ、頑張って選んでくれたんだ』止まりの感想だけど、自分だけが知っているお店に連れて行けば、『私だけを招待してくれたんだ』と女のコの感動も昇格されるわけ。ウソでもいいから、『このお店には一部の親しい人しか連れてきたことない』ってことを匂わせれば、さらに効果は倍増ですね」
店構えも“通”を思わせるような路面店が最適だという。
「で、勝負をかけるのは、同じく馴染みにしているバー。マスターと仲が良くて、なんでも話せる関係ってことが最低条件ですね。っていうのも、共同戦線を張ってオトすことがこの戦略の肝になるから、デートのときだけじゃなくて、一人でもいいから足繁く通って、常連になる必要があります」
マスターとの共同戦線?
「たとえば俺がトイレに立ったときに、何気なくマスターに俺の長所を吹き込んでもらう。吹き込んでもらう言葉も、俺の内面についての“イイ話”をしてもらったほうがいいんです。内面の話って、自分からいうと途端に安っぽくなるし、初のデートでは禁じ手じゃないですか。だから、『遊んでそうに見えるけど、実は誠実』とか『自己チューっぽいけど、実は友達思いのイイ奴』とかね。自分がいないときに、脈アリな言葉を彼女が語っているような話は、彼女がトイレにいったときにマスターに教えてもらう。『M樹クン、いけるよ、メロメロになってるよ』とかね(笑)。そのときの俺とマスター、すっごいイヤらしい顔してますよ」
M樹氏の場合、店に行く前に電話で「狙ってるコと行くから、バッチリ盛り上げてくださいよ」と事前に伝えれば、あとはいつもの呼吸でサポートしてもらうんだとか。
「共同戦線を張れるまでの常連客になるまでに費やす費用はだいたい50万円くらい。高いか安いかはわからないけど、その代わり、そこまでの馴染みになれば、ヤレる確率は格段にハネ上がりますよ」
唯一の短所である「昔オトした女と鉢合わせになる」ことを除けば、有望な作戦であることは間違いない?
取材・文/スギナミ
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