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今、東京の[立ちんぼ]に何が起きているのか?

近年、東京都が断行している“浄化作戦”により、夜の楽しみが衰退の一途を辿っているといわれて久しい。そんななか、街頭にたたずむ「立ちんぼ」事情はどうか? 深夜の裏通りに潜入した!

◆新大久保から歌舞伎町、渋谷、池袋……暗がりに蠢く街娼たちの現在

大久保 ’02年から始まった歓楽街の浄化作戦は、石原慎太郎都知事(当時)の呼びかけで東京の夜の街に大きな影響を与えた。その後’06年に施行された風営法改正と相まって、看板をともす風俗店、強引な中国小姐の客引きなどは確かに減り、一見すると街は健全さを取り戻したようにも見える。

 ネオン街に続き、かつて裏通りで数メートルおきに立っていた立ちんぼ(街娼)、「援助待ち」少女たちはどうしているのだろうか。

 まずは大久保、新大久保間の、かつて「立ちんぼ銀座」ともいわれた百人町エリア。歌舞伎町近辺でも最もディープな場所の一つだ。10年ほど前の最盛時は2~3mおきに毎晩100人近くが客を引いていたが、今は週末を中心に20~30人が立つ程度だ。

 人数は深夜にかけ終電頃に一番多くなる。某公園前の直線路を挟み街路の暗がり、電柱に寄り添うように佇み、そばを通ると定番の「オ兄サーン」、「アソブー?」など片言で声をかけられた。そのイントネーションで、中国系、アジア系、南米系と判別できる。そして意外にも韓国人は韓流ブームとともに減ったという。

 近隣の在日韓国人は「裏通りまで韓国料理店が進出し、同じ国の人間が鉢合わせするのを嫌ったのが理由。韓国人は売春や風俗に差別意識が強く、体面や格好をつけたがるから」と説明する。

 今は8~9割が中国人だ。そしてこの夏、やはり規制が厳しくなった六本木から流れてきたブラジル人ニューハーフがいたという話。かなり料金をダンピングするので地元の立ちんぼたちと揉め、涼しくなるとともにいなくなった。

 相場はホテル休憩で2万円だが、そこは交渉次第。1万円、ホテル代別、さらに値引きも可能だ。以前は駐車場の片隅や階段の踊り場で、フェラだけ1500円という「伝説のババア」も出没したが、防犯カメラの設置で、交渉自体もひっそり目立たぬよう行われている。

 実際、周囲を歩くと、立ちんぼたちは数年前から変わらない顔ぶれが散見でき、おそらく30代後半から50代以上。平均年齢は40代半ば以上と思われた。

◆ヤクザも見放すほど閑散。しかし親密度は増した!?

 日本人や援助待ちの少女が多く出没する場所として知られた歌舞伎町「H」前は、都の浄化作戦の影響が顕著だった。数年前に沿道プランターに柵が設けられ、彼女たちが身を潜める場所がなくなり、くまなく監視するカメラ設置と巡回パトカー、また隣接するビルに入国管理事務所ができてから、佇む女たちは日本人、外国人ともに消えてしまった。

 美女とみまごう韓国人ニューハーフに話を聞くと「今はみんなLINEやスマホで連絡取るよ」と言った。漫画喫茶や出会いカフェで待機し、掲示板やLINEグループで声がかかってからやって来るのだという。確かに効率的だ。ここで10年遊んできたという男性は「若い女が増えるのはやはり夏休みや連休。新宿の風俗店や飲食店で働く女も多く、稼げないと援助や立ちんぼ行為で補填するんです」と話す。

 気づくと、以前は通りの両端にいたシキテン(見張り)や、“ショバ代”をシノギとする地回りヤクザも消えている。

「スマホで連絡を取り、ピンポイントで現れる女たちからのショバ代回収は効率が悪い。大体、日本人1万円、外国人からは5000~8000円を回収していましたが、週末の夜でこの様子だから、稼ぎも悪くなってリスクだけが高いんでしょうね」(前出の男性)

⇒【後編】に続く http://nikkan-spa.jp/731389

取材・文/木下秀彦 ※写真はイメージです




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