3年超えの長寿番組となった「鬼龍院翔のオールナイトニッポン」。下ネタやこじれた恋愛観を包み隠さない、“素顔のキリショー”によるトークが人気だが、番組でも紹介されて話題となったのが、「鬼龍院翔激似」をうたったパロディAVの存在。女性タレントをモチーフにした“激似AV”は数あれど、男性タレントを題材にしたAVはない。なぜ、このような異色作品が誕生したのか、AVメーカーのROOKIEを直撃。鬼龍院翔のラジオにも出演した広報の高倉さんと、金子さん、当麻雄仁さん、東條大介さんの3人のプロデューサーが応対してくれた。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=732274 「女優さんとの面接中、趣味などのプライベートな話にもなるんですが、この時の女優さんの趣味が“男装”でした。『へぇ、見てみたいな。男装したら鬼龍院翔っぽい感じかな』って話したときにふと気付いたのがこの企画です。ゴールデンボンバーのファンのなかには、『翔さんと研二さんがメイクラブしてる』って妄想してる人が絶対にいると思っていたので、これは話題になるんじゃないかと(笑)」（金子P） 　目論みどおりというべきか、キリショーがラジオで「俺の激似AVが出てるんだよ」と発表した途端、AVメーカーにしては珍しく、女性からの問い合わせが多かったという。 「反響が大きかったので、チーフプロデューサーから『第二弾を作れ！』と指示があったのですが、蓋を開けてみれば、数字的には惨敗でした。イケメンAV男優をフィーチャーしたり、女性向けAVの市場は広がっているのですが、ちょっと前衛的すぎたかもしれず、結局、新作案はお蔵入りとなってしまいました。やっぱり“激似”ものは旬のアイドルや清純派女優さんがテッパンですね」（高倉広報） 　早速、作品を鑑賞してみる。コルセットで胸の膨らみを隠していたキリショー役の女優が、メンバーから大学サークルの飲み会のノリでTシャツを脱がされて“実は女”だったことが発覚。「オイオイ、マジかよ」と生ツバを飲み込むメンバーたちから、代わる代わるに凌辱されるというストーリー。確かに、「誰が観るんだろう？」という代物。“他にないジャンル”ということでのインパクトは十分なのだが……。 「1500～2000本売れれば及第点といわれるセルビデオの世界では、『何が売れるか、出すまでわからない』というのが制作側の感覚としてあります。例えばROOKIEでは『世界一〇〇』というシリーズが人気なのですが、世界一大きいチ○ポや金玉（ザーメンの量と勢いが凄いらしい）あたりを押さえて、『世界で一番母乳が出る女の子』が年間売り上げのトップになったり数字が読めない部分があります。だから企画会議で『じゃあ世界一早漏でどうだ』、『いや、亀頭だ』、『ぜったいに剛毛の女だ』（すべて作品化）なんて意見が出てくるわけです」（当麻P） 「世界一シリーズは、昔あった『スーパージョ〇キー』の奇人変人コーナーのAV版ですね。そもそも、有名無名を問わず、斬新な企画を求めるっていうメーカーのコンセプトもあります。面白ければ、一般の方からの企画も採用してます。業界の常識にないアイデアもたくさん集まってくるので、僕らも気を抜けませんね」（当麻P） 　単純に人気単体女優の新作を出し続けるだけでは、細分化するユーザーのニーズを満たせないというところか。ちなみに、『ゴールデンボンバー鬼龍院翔のオールナイトニッポン まとめ本』（扶桑社刊）内で、「好みのAV企画を自らがプレゼン！『キリショー[AVメーカー企画会議]参戦記』」というコーナーがある。ROOKIEなどAVメーカー各社のプロデューサー陣に、「こんなAVを是非見てみたい」と、キリショー自ら、何本かの企画をプレゼンしている。その柔軟な発想に刺激を受けたスタッフがアイデアを商品化させたのが『ニッポン全国 ニーハイ兄弟に捧ぐ…ニーハイ パンストまとめ16時間』という新作で、10月19日にリリースされる。 「ニーハイ好きの鬼龍院さんとDAIGOさんの“ニーハイ兄弟”がラジオ内の収録で訪れたニーハイ専門店・絶○領域さんでも販売されている、実物のニーハイを初回限定付録として付けてます。企画会議のとき、『AVに出てくるスカートと同じ物が手元にあったら絶対にコーフンする』と鬼龍院さんも語ってましたが、それと同じ感覚で、AV内のニーハイを手に取って楽しんでもらえればと思います」（高倉広報） ＜取材・文／日刊SPA！取材班＞