更新日:2016年04月07日 22:13
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「たった4分」で話題のタバタトレーニング、その健康への効果とは?

「たった4分」で話題のタバタ式トレーニング、その健康への効果とは?

photo by Garsya / PIXTA(ピクスタ)

 立命館大学教授の田畑泉氏が90年代に発表した論文を海外のトレーニングマニアが見つけ、アメリカのフィットネス雑誌で紹介されて以来欧米で「TABATA PROTOCOL」として大ブームになった「タバタ式トレーニング」。英国ではまるで「ビリーズ・ブート・キャンプ」のような形でブームになり、スカーレット・ヨハンソンやキャリー・アンダーウッド、マドンナなどのスターたちも日々のワークアウトに取り入れているという。  日本にも逆輸入され、ネットを中心に紹介されているが、その幾つかは不正確な情報が横行しているとして田畑氏自らが執筆したのが『究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニング』だ。  端的に言えば、20秒のワークアウトと10秒の休息を1セットとしたものを8セット(6~7でも可)やる、すなわち4分間の運動で持久力の要となる最大酸素摂取量と、瞬発系能力の要となる最大酸素借を向上させるトレーニングだ。  というと、アスリート用のトレーニングかと思われがちだが、実は一般人の健康増進にも大いに役に立つんだという。 「昔から強度が低い、あるいは中くらいの運動=有酸素性運動を長時間やることが『健康に良い』と言われていました。もちろんそれは今も変わらないのですが、実は最近では『タバタ式トレーニング』のような短時間・高強度・間欠的(間に休息を挟むとういこと)な運動でも同様の効果があることがわかってきたのです」と語るのは「タバタ式トレーニング」の発案者、田畑泉先生。 「例えば、糖尿病の予防や治療にはGLUT4というタンパク質が重要な役割を果たします。このGLUT4は高強度インターバル・トレーニングのほうがより短期間で増加させることができるのです。さらに、大腸がんに繋がる前がん細胞を抑制する機序に関係があるSPARC(スパーク)を発現させるため大腸がん予防にも繋がることがわかってきました」  だが、そうはいってもタバタ式は強度が高い、というか高い強度でやらないと意味が無いトレーニングだ。 「もちろん個人差はあるでしょうが8セットで疲労困憊する強度が目標です。2セットや3セットやるのは生理学的な見地からも意味がありませんし、それだけできてしまうようでは強度が足りない。こういうトレーニングですから、健康増進目的でやられる方で、すでに高血圧や関節に異常がある人などは前もって医師に相談してからにしたほうがいいでしょう。ただ、糖尿病予防などのためには3セットくらいでもGLUT4は増加するので、まずは少ないセット数でやってもいいと思います。まずは『自分なりに全力で』8セットやることを目標にやってみるといいと思います」 <取材・文/日刊SPA!取材班>
究極の科学的肉体改造メソッド タバタ式トレーニング

逆輸入される際に誤解された点を田畑博士が徹底解説

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