この15年で平和な街になった渋谷。2000年代前半、渋谷は“高校生イベサー”に占拠されていた
数か月前まであった店がいつの間にかなくなっていて、そこにオープンした新しい店もすぐに潰れる。そんな現象が珍しくない東京において、15年という期間のあいだに街の風景が変わっていくのは当然のことだ。
では、この15年のあいだに「渋谷」という街で起こった大きな変化はどうだろうか?
2016年2月現在の渋谷を端的に表現すれば、「世界中から老若男女が集まる、誰もが安心して訪れられる平和な観光都市」となるだろう。しかし、つい15年ほど前、つまり2000年代前半までの渋谷は違った。
現在でも、深夜から朝方の道玄坂や円山町付近は酔客による危険な空気感が漂っていると言えなくもないが、それは当時も同じ。大きく変わったのは、やはり「センター街」の雰囲気である。
90年代の渋谷センター街のメインストリートが、いわゆる“チーマー”文化の舞台として非常に危険な場所であったことは様々なメディアで語り尽くされているが、2000年代前半のセンター街にも同じく、通常の買い物客にとって近寄りがたい空気があった。
近寄りがたくさせていたのは、主に高校生。近寄りがたかった理由は、センター街が“通り過ぎる”場所ではなく“溜まる”場所であったことにあるといえる。
2000年代前半まで、センター街は「近寄りがたい」場所だった
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