衣替えの季節に冬物をクリーニングすべきか否か? プロはどうしている?
―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第68回目をよろしくお願いします。
▼この時期にクリーニングしないと黄ばみが起きます!
衣替えの時期、私が大嫌いなのがクリーニングです。先日「ユニクロルメールコレクションで12万円散財した」なんて記事を書いて相当数の「いいね!」をいただいたのですが……仕事柄、洋服はどんどん増えていきます。毎年の衣替えの時期のクリーニング代とその労力は半端なものではありません。
もっとも私のような「衣装持ち」の人でなくても、わざわざクリーニング店へ持ち込んで2~3日後にまた取りに行くという作業は面倒ですし、値段も高い。たかだか水洗いのクリーニングとアイロンプレスで終わるYシャツですら300円程度かかるところも。ニットなら500円かかり、冬物を10枚も持ち込むとバカにならない金額になります。
「え? 面倒だからクリーニングなんてしないよ」
しかし、こういう人は今年からちゃんとしましょう。というのも、去年着ていた冬物をタンスから出してみたら黄ばみが出てしまっていた、なんてことありませんか?
洗濯機で洗うだけでは十分に汚れが落ちない場合があります。それらの汚れが徐々に徐々に時間をかけて生地に浸透し、いざ着る段になって黄ばみが発覚するケースは多いです。
とくにアウターなどは家庭で洗うことがほぼできません。クリーニングせずにしまっていると数万円かけて買った大切なコートが台無しなんてことも。ウールも基本的には家庭で洗濯できませんね。シルクやカシミヤは自宅で洗うと風合いが損なわれます。
しかしそうはいっても上述のとおり「クリーニングは面倒なうえに意外とお金がかかる」もの。誰もが衣替えの季節に一度は悩まされることでしょう。
しかし「誰もが悩んでいること」は大きなビジネスチャンスでもあります……そこに目をつけたのが「ネット完結型クリーニングサービス」です。面倒じゃなくて手頃な価格でできるため、今年の衣替えの時期にかけて猛烈な勢いで広がりを見せています(時期だけに広告バンバン打ってますしね)。
▼送料以外デメリットなし! ネット完結型クリーニングサービス
facebookなどで頻繁に広告を見かける「lenet」。清潔感のあるチャンネーが写っているあたり、すでに私の近所にある無愛想なオバチャンクリーニング店とは一線を画しているのですが、このlenetに限らず、最近のクリーニングは「ネット完結」が基本です。
スマホで注文すると配送会社が取りに来てくれるので段ボールにつめて送ります。あとは数日後(最短2日)に、クリーニングが完了した状態で送り返してくれる簡単仕様。
既存の「出しに行って・取りに行く」という手間を考えるとかなり楽です。そのうえ、一般のクリーニング店と比べると価格もぼちぼち安い。ただ「驚くほど安い」ということは正直ありません。というのも送料がかかるから。一般会員なら送料は一律980円とのこと。Yシャツ一枚だけ出すならどう考えても近所のクリーニング店のほうが安いです。ただ衣替えで10枚出すのならこっちのほうが安いし楽です。プレミアム会員になれば送料が無料になったりと色々特典があるようなので、私のような「衣装持ち」は会員になったほうがお得です。
また、都内で洋服の保管場所に困る人などに便利な「保管サービス」もあります。最大8か月保管してくれて7点プランだと7700円。ニットやカシミヤ、冬物コートなど重さがあり型崩れしやすいものは保管が面倒です。ハンガーにかけておくと袖が伸びるし、かといってたたんでおくと畳みシワがついてしまいます。Tシャツやシャツなどならまだしもこういった冬の重量のある服は保管してもらっておくのも手かも。「アパレルブランドと同レベルの保管環境」と安心を謳っていて管理には自信があるのでしょう(ただ、アパレルブランドもテキトーなところ多いですけどね……)。
もちろんシミ抜きやヨゴレ取りのサービスもあるとのこと。衣替えの時期にとにかく面倒で時間とお金と手間をとられるクリーニング。最近発展してきた「ネット完結型クリーニングサービス」を使ってみてはいかがでしょうか。〈文/MB〉ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)『MBの偏愛ブランド図鑑』 今着るべきブランド60の歴史や特色を、自身が愛用する品とともに徹底紹介 |
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