殺鼠剤が効かない“スーパーラット”が出現
見かけただけで肌が粟立つ人類の天敵“害虫”。それが今、“スーパー害虫”へと進化し、再び牙を剥きつつある。音もなく忍び寄る恐怖の現場を探った。
殺虫剤が効かない“スーパーゴキブリ”が増殖中だが、害獣の筆頭格、ネズミにも殺鼠剤が効かない“スーパーラット”が出現している。
「かつて都会のネズミといえばドブネズミでしたが、高層ビルの普及により、木登りなど垂直移動が得意なクマネズミが大多数を占めるようになりました。そして近年、そのクマネズミの中に、ワルファリンという殺鼠成分が効かない個体が登場しているのです」(殺虫剤大手のアース製薬・研究開発本部の林秀樹氏)
⇒【写真】はコチラ※閲覧注意「クマネズミ」https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1151299
アース製薬では、このスーパーラットに対抗するため、ワルファリンの300倍以上の有効成分を配合した新製品を開発したほどだ。そして、「ネズミなんて、不潔にしていなければ出ないでしょ」などと他人事でいられない状況に都内は置かれているのだ。
「ゴキブリやネズミなどの害虫・害獣にとって住み心地がいいのは、『空き家』や出入りが少ない部屋など。こうした老朽化した建築物が再開発などで取り壊されると、棲み処を追われた害虫・害獣が周囲に四散することもあります。対策なしに外から来襲する害虫・害獣を防ぐことはできません。老朽化した空き家などを取り壊す前には、しっかり駆除をしなかったために近隣のマンションや住宅に害虫などが大量発生したこともあるのです」(ターミックス エリアマネージャー・西田悟氏)
東京オリンピックに向けて再開発が進めば、周囲の住宅地に被害が及ぶことも考えられるのだ。
取材・文/SPA!害虫問題取材班 取材協力/ダスキン アース製薬
空き地の再開発で害虫・害獣が散乱!
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