42歳、年収170万円生活のリアル「両親が倒れてしまったら、生きていく自信がない」
近年はうつ病などを理由に会社を辞める人が多いが、再び働き始めても収入を大幅に減らすケースも目立つ。37歳のとき、うつ病で都内の大手家電メーカーのSE職を辞めた藤村陽介さん(仮名・42歳)は、茨城県の実家で2年間の引きこもりを経て3年前に在宅ウェブデザイナーとして社会復帰。しかし、年収は前職の680万円から170万円と75%の大幅ダウンだ。
「前の職場では24時間体制のシステム管理の担当で日勤と夜勤が交互にあり、トラブル対応で残業や徹夜は当たり前でした。でも、ある日を境に外出はできるのに、会社に行こうとすると玄関から動くことができなくなった。結局、会社は辞めざるを得ませんでした」
実家に戻ったあとは、そのまま療養という名の引きこもり状態に突入。それは「仕事を再開した今も生活サイクルはあまり変わっていない」と話す。
実際、昼過ぎに起きてからはカップ麺の遅い食事を取りながらネット動画を眺めているうちに夕方に。それからようやく仕事に取りかかるが、19時には同居する両親と夕食のためにリビングへ。
「正直、両親は今の僕の状態をよく思っていません。『できれば会社で働いてほしい』、『日中は近所の目があるからコンビニに行かないで』って。まあ、気持ちは理解できるので適当に受け流していますけどね。ただ、会社に勤めたり、在宅でも仕事量を増やすのは難しい。そうするとまた自分が壊れてしまいそうで怖いんです。年収170万円は確かに少ないけど、外で働けない今の自分がメンタルをこれ以上悪化せずに働けるギリギリの額なんです」
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